オープンソース(OSS)で中小企業のIT化



オープンソースは自由に改造が可能

ソースコードの公開と改造の自由

 オ−プンソースの最大の利点はソースコードの公開と改造の自由です。
 といっても、プログラムを行なった経験がない方には
ピンと来ないと思いますので、簡単に説明します。

ソースコード、プログラムとは
ソースコード、プログラムとは
プログラムとは、コンピューターに対する処理命令を記述した物です。
ソースコードとは、人間がわかる形での、コンピューターへの
処理命令の記述です。

 コンピューターは、自分で物を考える事ができません。
 なので、人間が全て指示を与えないと動く事ができません。

ソースコードだとコンピューターが理解できない
ソースコードだとコンピューターが理解できない
人間がコンピューターに処理命令書(ソースコード)を書いても
そのままでは、コンピュータが理解できません。
そこで、コンパイラーという翻訳ソフトを使って
コンピューターにわかる形に翻訳を行ないます。

 翻訳すると、今度は人間が理解できなくなります。

翻訳済みプログラムだと
翻訳済みプログラムだと人間が理解できない
翻訳済みプログラム(実行形式ともいう)ですと、人間は理解できません。
でも、ソフト会社がソフトを販売するには、この形が良いのです。
折角、多額の費用と労力をかけて開発したソフト(命令文)が
同業他社に見られては、たまったものではないからです。

 なので、有償のソフトの販売は、人間が読めない形の
翻訳済みプログラム(実行形式)で配布しています。

市販のソフトは翻訳済みプログラムで配布
市販のソフトは翻訳済みプログラムで配布
人間が読めない形でソフトを販売する事で、多額の投資をして
開発したソフトや技術といった、企業秘密は守られます。

オープンソースの登場で革命が起こる!

 ところが革命的な出来事が起こりました。
 なんと人間が読める形のソースコードの公開を行なったのです。

オ−プンソースとは何か?
オ−プンソースとは何か
ソフト会社やソフトの製作者が「こんなソフトを作ったぞ!」と言って
コンピューターへの命令書を、人間がわかる形で公開したのです。

人間が見える形で公開している命令書を「オ−プンソース」と言います。

 人間が見える形で公開される事で、以下の事が可能になります。

プログラムの改造が可能
オ−プンソースはプログラムの改造が可能
人間が見える形で公開されているため、プログラム言語を知っていれば
誰でも改造が可能になります。もちろん、改造は自由です。

改造して使ってみたい場合、オ−プンソースは可能にしてくれます。

 既存の商用ソフトですと、中身が公開されていないだけに
どんなに技術力があっても、改造が不可能だったり
限定的な改造になってしまいます。

 しかし、自由な改造が可能なオ−プンソースを使う事によって

 用途に応じて自由に改造可能!

 もちろん、改造するだけの技術力があればの話ですが、
技術力があれば改造できる。
 凄い事だと思いませんか?

改造したソフトの公開範囲について

 オ−プンソースは改造自由だと説明しました。
 公開ソフトだから改造した物も

 公開義務が発生するのでは?

 そんな疑問を感じても不思議ではありません。
 ソースコードの公開義務が発生したら、オ−プンソースを導入した企業の
業務の内容などが丸わかりで、安心して使えません。
 でも、ご安心してください。改造した時点では公開義務は発生しません。

改造しただけでは公開義務は発生しません!!
オープンソースは改造しただけではソースコードの義務は発生しない
オ−プンソースは改造した時点では公開義務は発生しません。
そのため自社で使う分には、改造した物は公開しなくても良いので
安心して使う事が可能です。

 さて、公開義務が発生するのは、以下の場合です。

再配布:改造した物を配布する場合
再配布:改造した物を配布する場合
改造したオ−プンソースを、配布する場合、公開義務が発生します。
もちろん、一番厳しいGPLライセンスで、緩やかなライセンスの場合
公開義務が発生しない場合もあります。

なので、再配布する場合は、注意が必要です!!

 とはいえ、普通の中小企業では自社のシステムを販売する事もないため
オ−プンソースを改造したソフトを配布する事はないでしょう。

 そのため再配布の問題については、心配する必要は全くないと思います。