オープンソース(OSS)で中小企業のIT化



オープンソースは技術力の蓄積には最適

システムの内製化の利点

 社内にシステム担当者を置かなくても良いようにして
どんどん資すてす開発を外注して、身軽にする発想があります。

でも、本当にそれで良いのでしょうか?

 IT技術のわかる人がいる事で、外注すると高くて構築できなかった
システム構築が自前で可能になりますし、仮に自力で構築できなくても
IT技術と業務の流れを結び付けて、社内の業務の効率化や
経営改善につなげる事はできるのではないでしょうか?

技術力は立派な資産

 企業活動の目的は、資産(人・物・金)を利用して利益を生む事です。

企業活動とは
企業活動は資産を運用して利益を生む事
当り前の話ですが、物・人(労働力)・金(資本)を活用して
利益を上げるのが、営利手段である企業活動の基本です。

 そして技術力も立派な資産になります。

技術力は立派な資産
技術力は立派な資産
技術力がある事で、システムが開発・運用する事が可能になり
その結果、業務効率化による経費削減、販路拡大による収益向上し
利益が上がれば、技術力は立派な資産と言えます。

技術力向上とオ−プンソースの有効性

 IT技術を身につける際、パソコンや周辺機器、ソフトが必要になります。
 ソフト代(ライセンス料)がバカになりません。

有償ソフト
サーバーOS WindowsServer2008など
データベース Oracle(オラクル)
SQLServer
プログラム関係 プログラム作成するためのソフト。言語開発ソフト。
Visual Studio(無償版もありますが制限があります)
グループウェア 色々、あります。

 有償ソフトは、他にも沢山あります。
 技術力を身に付けるには、本を読むだけではダメで
実際にソフトを触りながら、試行錯誤で覚えていくしかありません。

 触って初めて本当の知識を身に付きます!!

 しかし、ソフトが有償だと、安くて数万円、高いと数十万円単位、
場合によっては数百万円単位になり、予算の制約上、触れるソフトが限られます。

 費用面で学習機会が制限される!!

 という問題が必然的に発生してきます。

学習費用と技術力向上で得られる利益
技術力向上で得られる利益と学習費用
技術力向上が大事だとわかっていても、学習するために費用が高いと
費用対効果が感じられなかったりするため、教育投資が抑えられ
学習機会が得られなくなります。

 そこで無償のオ−プンソースが威力を発揮します!!

オ−プンソースのソフト
サーバーOS Linux、FreeBSD、OpenSolaris
データベース PostgreSQL、MySQLなど
プログラム関係 プログラム作成のためのソフト
GCC(C言語)、PHP、Perlなど
グループウェア アイポ(Aipo)
ECサイト EC-CUBE、OScommerce、ZenCartなど

 気軽に自由にお試しで使えますし、設定や運用の練習になります。

 そして、ソースの中身も解読が自由です。
 ぎっしり詰まった技術を見る事ができます!!

 実質、書籍代だけで済みます!!

 無償のオ−プンソースの活用で、費用面での学習機会の制限から
解き放たれます。

オ−プンソースで利益を生む仕組み
オ−プンソースで利益を生む仕組み
無償のオ−プンソースを触りながら知識を覚えていき
技術力を身に着けた結果、利益を生むシステム構築が
可能になったりします。

無償のオ−プンソースにより、気軽に学習し技術力を身に付け
利益を生むシステムが構築できるという仕組みです。

 そしてオ−プンソースを触る事で身に付けた技術力は

 他のシステムの構築・運用にも応用可能です!

 LinuxとWindowsはOSの構造などが異なる部分がありますが
共通している部分も結構あります上、標準化された技術を使った物は
操作方法は異なっても、動作原理の仕組みや考え方や
設定に関する考え方は同じです。

 そのため、直接的・間接的にも役に立ちます。

人を育てるのには時間がかかる現実

 忘れてはならないのは、人を育てるには時間がかかるという点です。
 その技術力は、個々の人に宿ります。そのため人材育成は欠かせません。

 当り前の話ですが、人を育てるのには時間と費用がかかります。
 しかし、ITに関しては、それが抜けている場合が目立ちます。

 IT担当者だから詳しくて当然!!

 と思っている企業の経営者や管理職は意外と多いです。

経営陣、管理職が陥りやすい思い込み
(1) Windowsの操作や、ワード、エクセルの操作が本を片手に触れるため
システムについても、手軽に触れると思いがち
(2) IT担当者はパソコンが好きで、自宅にはIT機器を買い揃えたり
休みの日もIT機器で遊んだりしているITマニアという思い込み

 ところで、パソコンやソフトが、あまりにも身近になりすぎて
中身の仕組みや動作原理の複雑さは、忘れがちですが
実際は、世界の頭脳が開発競争しています。

世界の天才・秀才がIT機器やソフトの開発を行なっている
IT機器やソフトの開発は世界の天才や秀才が行なっている
各企業の研究所で世界の頭脳を集めて研究を行なったり
天才・秀才技術者が開発を行なっています。

 しかし、世界の頭脳が開発した物を運用する多くの人は

 私を含めた凡人なのです!

 そのため、以下の問題が出てきます

使い手は凡人なので
使い手は凡人なので
世界の頭脳が開発した物を、凡人が使うため
原理や仕組みを理解しようとしても、理解に時間がかかったり
全く理解できない事が多々起こったりします。

 ワード、エクセルを使ったり、メールを見たりするのは
表面的な知識操作方法だけ知っていれば問題ありません。
 仕組みや原理まで知る必要はないからです。

 しかし、システム構築・運用の場合、障害時の対応になりますと
仕組みや原理を知らないと対応ができない場合が出てきます。

 マニュアルだけでは対応不可能!

 なのです。
 わかりやすく例えると、車の整備が挙げられます。

車を例にすると
車を例にすると
車の運転は教習所で習って免許をとれば可能です。
操作方法を覚えるだけです。

しかし、車の整備になりますと、ボンネットの中の構造を
把握していないと、整備はできませんし、修理もできません。

システムの障害対応は、まさに車の整備・修理に辺り
システムの中身の構造や仕組みを、ある程度は把握しないと
対応ができなくなります。

 世界の天才・秀才が開発したシステムやIT機器の仕組みや構造を
凡人が理解するのは、時間がかかります。

 なので素早い対応が不可能な場合が多々でてきます。
 そして、人間の記憶力も限りがありますので、あれもこれも
覚えられるわけではありません。

 その上、IT担当者には無茶な要求を押し付けられる場合があります。
 それを車で例えますと、以下の通りです。

車を例にすると(2)
車を例にすると(2)
車の運転が上手な人が、整備ができるとは限りませんし
反対に、車の整備や修理技術が抜群でも、運転が上手とは限りません。

当り前の話なのですが、こと、ITになりますと経営陣や管理職は
IT担当者に対して、F1レーサー並の運転技術と、凄腕の整備士・修理技師の
両方を要求してしまう事が目立ちます。

 もし、これを読んでいる経営幹部の方々で

 何を言っているんだ! できて当然だろ!!

 と思われる方、次の事には反論できますでしょうか?

 経営幹部自身、MBAや中小企業診断士と同等の知識はありますか?

 経理担当者に公認会計士や税理士並の知識を求めていますか?

 IT担当者だけスーパーマンのような能力を求めても
IT担当者のやる気を削ぐだけです。

 もし、スーパーマンみたいなIT担当者を望まれるのでしたら
NTTデーター、NECや日立などの大手の研究部門や技術開発部門の技術者を

 年収1000万円でヘッドハンティングしてください。

 となります。
 それぐらい、難しい上、人材は不足しているのが現状です。

IT業者の技術者もスーパーマンは、ごく一部
IT担当者を評価する際、経営陣の中にはIT業者の技術者は
「プロだから何でも知っているはず」という思い込みがあり
自社のIT担当者と比較して、低い評価を与える事があります。

しかし、IT業者の技術者でも、広範囲で深い知識がある
スーパーマンは、一部の技術者です。
そのため、それぞれ分野ごとに分担して開発を行なっています。

1人前のプログラマーになるのに10年かかると言われています。
熟練の技を身に付けるのに時間がかかる事を表しています。

IT担当者に無理難題を求める経営陣や管理職の方々は
ITの技術を軽く見過ぎていませんか?

 IT担当者に技術力をつけるためには、学習が必要ですし
そのためには時間と費用がかかります。