システム奮闘記:その33

経理入門



(2004年8月17日に掲載)
はじめに

 システム奮闘記。
 事務員の私が分野外のシステムを触り地雷を踏む話になっているが
今回は違う。

  事務員が経理を知らない!

 という自爆ネタを書きました。

  仕事で振替伝票を処理したり、レジの処理をしたりなど
経理に少し関わっているのだが、経理を知らないという笑うに笑えない話 (--;;

  今回は、出血大サービス(?)の自爆ネタとしてと経理の話で
知らなかった事などを惜しみなく一挙公開しまーす!!

  これが、将来、キャリアアップのため、経理の勉強を考えているSEの方にとって

 事務員でも、経理わかっていない奴がいるんだ!!

 という安心感を、持っていただいて、肩肘張らずに
経理の勉強に臨んでもらいたいという願いを込めました (^^)


経理の勉強の経緯

 さてさて、キャリアアップという事で簿記3級の資格を取ろうと考えた。 過去にも、簿記3級は落ちている。  そこで、知識の丸暗記や突貫工事的な勉強を一切やめて 簿記の考え方を理解していく事からはじめて、 1冊の経理の入門書を読み始めた時、あまりにも知らない事が噴出からだった。 そこで、経理の勉強には次の本を使った。 「初級 経理入門」(岩田康成、田中隆志:日本経済新聞社)だ。 実は、この本は、数年前に、経理の勉強をしようと思い買った本なのだが、 当時は仕訳技術ばかりに目がいっていたので、色々な解説が退屈に感じて、 すぐに読むのを止めた本だった (^^;; さて、この本を読み出してから、この本が凄く良い本だという事がわかってきた。 前置きは、これくらいにして、自爆ネタの話へ進んでいきたいと思います。 おっと、その前に注意事項と免責事項をご覧ください (^^)
注意事項
この中で触れられている税務の話は、平成16年度の税法の話です。
税法はコロコロ変わるため、もし、17年度以降に読まれた方で、
「ここは、間違えている」という指摘は、ご勘弁ください。
でないと、毎年、このページの改訂をするハメになりますので (^^;;
免責事項
できるだけ、色々な資料と取らし合わせて、正確さに注意を払っていますが
私は税理士ではありませんので、間違えた事を書いている可能性があります。
その時は「うそつくな! インチキ事務員め!」と言って抗議されるのではなく
優しく私に正しい知識を教えてくださいね (^^;;
2006/12/30追加
公認会計士の方に読んでいただいたのですが
特に指摘を受けなかったので、多分、大丈夫でしょう (^^;;

経理の学習開始

さて、「初級 経理入門」の本を開けて読み始める事にした。 まず、最初の方に、会計学の歴史から触れていた。 会計といえば、2つある。単式簿記と複式簿記。 単式簿記は、同好会やクラブなどで使う会計方式で、収入と支出を記録して 報告する形になっている。損益計算書だ。 中・高校の時の生徒会やクラブなどの予算の会計が、それにあたる。
注意
厳密に書くと、中・高校の時の生徒会やクラブなどの会計は
損益計算書ではなく、今、話題の「キャッシュフロー計算書」になる。
収入と収益、支出と費用とは似て似ざるものだからだ。
でも、ここでは、話をわかりやすくするため、厳密性を犠牲にして
損益計算書と書いた。

  それに対して、複式簿記とは、損益計算書以外に、資産の度合いや、
その要素を表す貸借対照表(通称、バランスシート)がある。

  だいぶ前の話だが、私が貸借対照表を初めて知った時、次のように思った事がある。

  ややこしいやん。単式簿記にせぇへんねん!

  多分、損益計算書しか知らない人間にとって、貸借対照表が出てくると
私と同様に、宇宙人が書いた暗号のような気がすると思う。

  貸借対照表が導入される理由は、本などでは

 会社の経営状態を知るため!

 と書かれているが、これだけではピンと来ない。

  しかし、今回、本を読んで「なるほど」と思った。
  貸借対照表ができた背景には、会社にどれくらい力があり、仮に倒産した場合、
どれくらい出資者に返済能力があるかを示すために、貸借対照表が使われたと
書いてあった。

  確かに、投資をする場合、失敗した時の損害は気になる所。
  投資した会社が倒産しても、ある程度の財産があり、返済能力があれば、
安心して投資ができる。
  投資家がリスクを回避するための物(つまり、投資者保護)が目的だったという。
  この事を知って、納得できた。

  これは、貸借対照表重視という考え方の原点だが、時代が進むにつれ、
今度は、損益計算書重視の考え方が出てきた。
  資産家や銀行が投資していたのが、一般投資家が増えてきた事にあるという。
一般投資家にとっては、利益の出ている会社(損益計算書が良い会社)に投資すれば、
配当が高かったり、株値が上がったりするのを期待する。
  そこで、損益計算書重視の考え方が出てきたという。


  だが、この時点では、知識として「なるほど」と言う感じだった。
  ところが、この奮闘記を編集している時、ふと思った。
  もっと貸借対照表をわかりやすく説明する方法があるではないか!
  貸借対照表重視と、損益計算書重視の考え方を、わかりやすく説明できる例があるぞ!


  実は、貸借対照表の概念や、貸借対照表重視と、損益計算書重視の考え方は
意外と身近な所で、誰でも、当たり前のように使っている事に気が付いた。


  貸借対照表重視と、損益計算書重視の考え方は、結婚を考えている女性が
相手の男性を選ぶ際に、無意識に使っている事に気が付いた!

  恋愛の段階では、相手の年収や資産なんぞ関係ないが、いざ、結婚となれば、
運命共同体になるため、一般的に「お金」の面を重視してくるようになる。

  まぁ、「愛があれば、お金はいらない」という夫婦もいるので、
あくまでも「一般的」という表現にしておきます (^^;;

結婚を考えている「一般的」な女性は、無意識のうちに相手の男性の
貸借対照表と損益計算書の評価をしている
男性の資産(貸借対照表)
「私、経理なんて、知らへんで」という女性。ウソをついていませんか?
結婚を考える時、相手の男性の年収や資産を考えますでしょう。
上の図のように、相手の資産の状態を見るのが、貸借対照表の評価。
借方は資産の内容(車、マンション、現金、株など)を表示して
貸方には、現在の資産の元になっている物がローン(負債)なのか
自分で稼いだ資本なのかを表示する。

次に、年収を見るのが、損益計算書の評価と言える。

さて、ここで、どちらを重視するのかがポイントになってくる。
いくら相手の年収が良くても、資産を見て、ローン(負債)が多いと
相手の男性が失業したり、年収ダウンすると、ローン破産の恐れがあると考え
結婚に適していないと判断する人が出てくる。
逆に、ローンが大きくても、年収が多いから大丈夫だと判断する人だっている。
どちらを重視するかで、貸借対照表重視か、損益計算書重視か分かれてくる。

  身近な所で、貸借対照表重視か、損益計算書重視の考えをしているなぁと思った
  この話題を出すと、私はドツボにハマってしまう。安月給な上、資産のない私は

  貸借対照表も、損益計算書も悪いからだ (TT)

  容姿も悪けりゃ、体型は三段腹のオヤジで、しかも、女にモテる性格でもない。
  おまけに、最後の頼みの綱の「お金」の面でも、安月給と僅かな資産しかないので
女性に相手にされる事は、全くないと断言できる。一生独身だなぁと思う。
  まぁ、結婚願望がないから気にしないけど、結婚願望を持っていたら、
今頃、絶望の淵にいるなぁと思ってしまう・・・ (^^;;

  少し、自分を自慢するために、次の事を主張します。
  私の貸借対照表そのものは綺麗です!  なぜなら、無借金です!!
  しかも、不良債権になるような物(土地、株)もありません  (^^)V

私の貸借対照表
私の貸借対照表
負債(ローン)がないため、破産の恐れがない。
負債は借金なので、悪い印象があるが、そんな事は全くない。
借金して得た資産を利用して、支払利息以上に稼げば、有効な資産になるからだ。
カネを産んでこそ有効な資産という考えだ。売上高から総資本(資本+負債)を割った
数字が総資本回転率と言って、いかに資産を有効利用しているかの指標になる
ところで、私の場合、負債がないが、資産の所に「車」がない。

つまり、女の子をドライブへ誘う事ができないのだ (TT)

車のローン(負債)があっても、アコムのお姉さん(小野真弓)のような、
かわいい子を連れて、海岸線をドライブできたりしたら、私にとっては利子以上の
効用(稼ぎ)である事は間違いない。
つまり、私の資産は価値を産まない総資産回転率の低い資産と言える・・・

だが、その前に、車があっても、アコムのお姉さんのような、かわいい子を
ドライブに誘えるかと言われると、答えに詰まる・・・ (--;;

  うーん、自分の資産の事を書くと、自爆モードに陥ってしまった (--;;


(閑話休題) さて、「初級 経理入門」を読んでいくと、経理の歴史が触れられている。 マルコポーロなどがいた中世イタリアでは、イタリアの物産を船に積み、 中近東へ運び、そこでイタリアの物産を売ると同時に、中近東の物産を仕入れて イタリアへ持ち帰り、イタリアで売り利益をあげていた。 この時、会計期間は、往復の航海なので、収入と支出だけを記録して、 出資者に提示すれば良かった。 しかし、産業が発達して、継続企業が出てくると、一体、どこで会計期間を 区切れば良いのかが問題になってくる。 今でこそ、年度末に決算を行なう(例外もあります)のが当たり前になっているが、 当時は当たり前でなかった。 そこで、会計期間を人為的に定めて、その期間の収益を見る発想が出てきた。 会計期間を区切って設定。 ここで、収入と収益、支出と費用の違いの話が出てくる。 「収入」とは、入ってきたお金。「支出」とは出ていったお金だ。 よく学校のクラブ活動や、地域の自治会などの会計に使われる現金主義だ。 それに対して、その期間中に発生する費用を見る発生主義だ。 「現金主義」と「発生主義」の違いだが、これだけではピンとこない。 もちろん、私は2つの違いを理解するの七転八倒しました (^^;; そうなのです。 私が簿記に触れた時、現金主義と発生主義の違いがわからなかったのです。 キャリアアップのため、経理の勉強をしているSEの皆さん、安心してください。 事務員の私でも、わからない事だらけなので、理解できないからと言って、 落ち込む事はありません (^^) さて、現金主義と発生主義の違い。 例えば、2年分の家賃を一括して払った場合、「支出」と「費用」の金額がかわる。
「支出」と「費用」の違いについて
2年分の家賃を初年度に一括して払った場合
年度 支出 費用
初年度200,000100,000
次年度0100,000

  「支出」とは、まさにお金が出ていった金額と時期を記録している。
  「費用」とは、その時、発生する金額と時期を記録している。

  そのため、2年分の家賃を前払いした時、支出は初年度に一括して支払った形になるが、
費用は、初年度も、次年度も発生するので、それぞれの年後の家賃を記録する形になる。

  損益計算書では、発生主義の「費用」を採用している。
  その理由は、会計は期間を区切って、その期間の収益を見る事になっている。
  そのため次年度の家賃を前払いしても、発生するのは次年度だし、
商売する上で、その期間中に、どれくらいの費用を使っているのか、
正確に判断する上でも、収益と費用とをリンクさせる必要がある。

  期間内の収益と費用を正確に見る!

  これが発生主義であり、正確に損益を見るための会計学的な考え方である。
  またの名を「費用の分配」とも言う。

  そのため、簿記3級の試験では、決算時の手続き処理における
次の仕訳処理の問題が出てくる。

仕訳処理
借方 貸方
4/15 家賃200,000 4/15 現金200,000
3/31 前払家賃100,000 3/31 家賃100,000

  初年度の4月15日に一括して次年度分の家賃まで払った場合、
決算時の仕訳で修正を行なっている。

  ここで、暴露しまーす。
  偉そうに「発生主義」とか「正確に収益を見る方法」など書いていますが

  実は、この考え方を、知りませんでした (^^)

  そうなのです。
  今まで、簿記の本の内容を丸暗記していただけです。
  今回の簿記の勉強のお陰で、初めて知る事ができました。
  普段から、システムで「なぜ」と思うのが大事だと心掛けていますが、
本職の事務で、「なぜ」という問いかけを怠っていたのが明らかになった (^^;;


  発生主義で、正確に収益を見る方法を理解して、喜んでいたら、
実は、もう一つの考え方があることを知りました。

  税務署から見ると、一括払いは利益圧縮になるから!

  確かに、前払いをすると、利益圧縮になり、節税となるので、税金を巻き上げたい
税務署から見れば、困る話だ。
  そこで、節税対策を封じ込めるために、行なっている見方もできる。

  なうほど、経理の仕訳の意味合いは、純粋に会計学的な見方をするだけでなく、
できるだけ法人から税金を巻き上げたい税法的見方が存在する事を知ったのだ。


  発生主義の話だが、後払いの場合も、もちろん、支出と費用が違ってくる。
  2年分の家賃を初年度は払わずに、次年度に一括して払う場合である。

「支出」と「費用」の違いについて
2年分の家賃を次年度に一括して払った場合
年度 支出 費用
初年度0100,000
次年度200,0000100,000

  あくまでも、費用は発生した時期を記録するので、実際にはお金が出ていっていない
初年度にキチンと記録される。

  これも簿記3級の試験で定番になっているが、決算時の手続きの処理で
後払いの仕訳を行なう問題が出る。

仕訳処理
借方 貸方
3/31 家賃100,000 3/31 未払家賃100,000

  初年度、利益が少ないから、少しでも多く見せるため、家賃を後払いして
利益を増やそうという発想をしたくても、できない仕組みになっている。
  もし、可能だったら、ちょっとした粉飾決算になってしまう (^^;;

本を読み進めていくと、会計原則について触れられていた。 その中でも「会計の保守性」の考え方を見た。 「将来の売上は計上しない」「将来の損失は計上する」の2点だ。 「将来の売上は計上しない」だが、売上が見込めるからといって売上計上しない発想だ。 保守的な観点から、将来は未定なので、安易に計上してはいけないとなる。 簿記3級の試験でも、会計の保守性が出ている試験内容がある。 前受金を受け取った時の仕訳処理だ。前受金を受け取った時は売上計上しない。
仕訳処理
借方 貸方
現金200,000 前受金200,000

  前受金は「負債」として扱う。負債計上するのは、売上が確実でないため
もしかしたら、取引不成立になり、前受金を返す必要が出てくる。
  会計の保守性から、自分の金になったとは言えないので、
返済する必要のある金という事で、負債計上を行なう。

  そして、実際に販売をしてから、売上処理を行なう。
  ここで、自爆ネタを披露します!!

  今まで、前受金を負債計上する理由が、わかりませんでした (^^;;

  仕訳の丸暗記だと、思考の停止だけでなく、応用がきかなくなる。
  お陰で、簿記3級も合格できない図式になってしまう。


  さて、会計の保守性の2番目の「将来の損失は計上する」について見てみる事にした。

  世の中、いつ出費が発生するのか、わからない。
  必要な時に、出費をしていたのでは、お金が回らなくなる。
  そこで、あらかじめ、出費が予想できる場合や、リスク回避の意味から
将来の出費を前倒しで費用計上してしまう発想だ。

  代表的な物が、貸倒引当金だ。

  もし、売掛金が回収できなかったり、受取手形が現金化できなくなる場合を
想定して、貸倒引当金という損失を計上する方法だ。

仕訳処理
借方 貸方
貸倒引当金繰入200,000 貸倒引当金200,000

  このように、将来、不良債権が発生する可能性を考慮して、
  倒引当金繰入という形で費用を計上して、その金額を負債として計上するのだ。

  そして、実際に売掛金が不良債権化した時は以下の仕訳を行なう。

仕訳処理
借方 貸方
貸倒引当金100,000 売掛金100,000

  あらかじめ蓄えを用意して非常事態に備える。

  将来を予測して、リスクを回避する発想だ!

  会計の保守性の考え方を端的に表した物だ。

  だが、倒引当金を繰り込む際には、税法で規定がある。
  その上、貸倒引当金を使う際、厳しい制限がある。
  そのため、売掛金が不良債権化しても、簡単には貸倒引当金が使えずに、
不良債権処理を遅らせる原因にもなっている。

  理由は、簡単に損失計上して利益圧縮されると、税金が取れなくなるからだ。

  他に返品調整引当金が存在します。
  税法で厳しく制限されているため、引当金は2種類しかありません。


  ところで、ここの文章を書く時に、引当金は3種類のはずと思っていました。
  それは「退職金引当金」があるはずだと思っていましたためです。
  そこで「退職金引当金」を探すべく、税法の本を調べると

   いつの間に、廃止になっとる (・・)

  思わず目が点になった。
  平成15年3月31日以後に終了する事業年度から廃止になったため、
今まで計上していた退職金引当金も段階的に取り崩す事になった。

  勤続年数が長いと退職金も多くなるため、企業としては、すぐには出せない。
  そこで、積立てという感じで、負債計上を行ない、退職者に備えて
退職金の用意をしていたのだが、それができなくなる。

  将来は、退職金という概念がなくなり、全て給与に含まれる形になるかもしれない。


  あやうく「退職金引当金」を堂々と書く所だった (^^;;
  16年度版の税法の本でチェックしておいて良かったと思う。
  ちなみに、この奮闘記を書く際の、確認に役に立った税法の本だが
  「16年度版 法人税入門の入門」(辻 敢、齋藤 幸司:税務研究会出版局)

  税法はコロコロ変わるので、常に確認が必要だ (--;;

本を読み進めていくと「固定資産」の話が出てくる、 「固定資産」となれば、すぐに出てくるのが「減価償却」の話になってくる。 経理の入門段階において、悩むのが減価償却の話だ。 この話を、すぐに理解できる人は、頭の良い人だと思う。 私の場合、初めて「減価償却」の話を聞いた時、頭が混乱したのを覚えている。 なぜなら、機械などを購入したら現金出費がある上に、減価償却という 出費も発生するので、出費が倍増すると思い込んだからだ。 どこで倍増した分の帳じりを合わせるのか、考え込んだ事があった。 まさに、ドツボな状態と言える (^^;; 実際には、機械を購入した時点では、費用はゼロという形になっている。 それは、現金資産と、固定資産が入れ替わったという発想から来ている。 資産が入れ替わっただけで、費用はゼロというのだ。 そのため、100万円のサーバーを購入した時は、次の仕訳になる。
仕訳処理
借方 貸方
サーバー
(固定資産)
1,000,000 現金1,000,000

  サーバーという固定資産が100万円分増えたのため、それに伴い
現金資産が100万円分減ったという仕訳になる。

  「一体、費用は、どないなるねん」という所で、減価償却の話になる。

  資産は使い続けると磨耗します。磨耗するにつれ、資産価値が減っていくと
考えます。そこで、資産価値が減った分(目減りした分)を、減価償却費という形で、
法律で決められた期間内は、毎年、一定の割合で費用として計上していきます。

仕訳処理
借方 貸方
減価償却費180,000 サーバー
(固定資産)
180,000

  上のように、サーバーが磨耗した分、固定資産(サーバー)の価値を減らします。
  そして、その分を、減価償却費として計上します。

  さて、金額は18万円になっています。
  「なんで18万円やねん」と思われた方がおられると思います。
  実は、減価償却費を求めるのにはルールがあります。そのルールに基づいて
100万円のサーバーの減価償却費を算出した結果が18万円なのです。

  減価償却費を求める方法には2種類あります。
  定額法と定率法です。まずは、わかりやすい定額法から書きます。

定額法を使った減価償却費の求め方
定額法を使った減価償却費の求め方
残存価額とは、減価償却の期間が終わった後の資産価値の事を言います。
建物、機械などの有形減価償却資産の場合、残存価額は、取得価額の10%です。
意匠権、漁業権などの無形減価償却資産は残存価額が0円です。
畜産などの生物に関しては、残存価額が取得価額の5%〜50%です。

  さて、上の式を使って、100万円のサーバーの減価償却費を求めます。
  残存価額は10万円。法定耐用年数は5年なので、式に当てはめると
18万円になります。

  ここで、2つの言葉が出てきました。
  「法定耐用年数」「残存価額」です。

  まず、「法定耐用年数」の説明をします。
  サーバーなどの固定資産は、使っていくと磨耗していきます。
  磨耗していき、最後には寿命を迎え、廃棄処分になります。
  使い初めてから、寿命を迎えるまでの期間を、耐用年数と言います。
  ここで問題になるのは、どうやって耐用年数を決めるかです。

  企業としては、できるだけ利益圧縮して、節税をしたいため、
できるだけ多く(場合によっては全額)、損金計上して利益圧縮して、
税金を押さえたい所。
  そのため5年使う物でも、耐用年数を1年にして、一気に償却してしまうという
気持ちが、どーしでも出てきます。当然の事でしょう。
  だが、税務署は、できるだけ税金を搾取したい思惑がある。
  そこで、企業が勝手に耐用年数を決められないようにするため、
わざわざ法律で耐用年数を決めた「法定耐用年数」があります。

  結構、細かく決められている。

法定耐用年数
川島会計事務所のホームページを参考にしました。
サーバー5年
パソコン4年
事務机・椅子15年
レントゲン車5年
霊柩車4年(小型なら3年)
鉄筋コンクリートの
公衆浴場
31年
鉄筋コンクリートの
電柱
42年
漁業権10年
麻雀の遊技機5年
かつら2年
オウム4年
2年
マネキン人形2年

  最初は、真面目な物を書こうと思ったが、調べていくと面白いので
変わりダネばかり書いてしまいました (^^;;

  救急車、霊柩車、除雪車など、結構、細かく分類されているなぁと思ったが、
その一方で、パソコンとサーバーの違いなどは、難しい。

パソコンとサーバーの違い
パソコンは4年、サーバーは5年になっているが、
一体、どこで区別するのかとなると明確でない。私もわかりません (^^;;
家庭用に売られているパソコンに、Linuxを入れてサーバー利用した場合でも、
4年で償却できるのか、それともサーバー利用だから5年なのか、解釈に苦しむ。

もっと違う例で考えると、ゲームセンターにある麻雀ゲームは、
ゲーム機として見るのか、麻雀遊技機として見るのかで、変わってくる。
身近な所で、色々、あるものだなぁと思ってしまう。

  ふぅ、なかなか「法定耐用年数」の話は、奥が深い!


  さて、次に「残存価額」の話をします。
  固定資産の寿命は法律で決められた期間(法定耐用年数)と書きました。
  その期間が過ぎたら、固定資産は使い切ったという事で、価値(簿価)が
ゼロになるのではと思うのが普通だが、ここに次のような考え方がある。

  中古で販売できるので、価値はあるはず!

  そのため、法律では、取得価額の10%を残存価額にする事になっている。
  実は、私は「なぜ、残存価額が10%になるのか」を疑問に思っていませんでした。

  なぜなら、本の丸暗記の知識で満足していたからです (^^;;

  大事なのは、システムにしろ、何にしろ、常に疑問に思う事なのです。
  見事に、それを怠っていた自分があったのです!!

減価償却と残存価額のおける余談
 残存価額で調べてみると、面白い事がわかる。
  酪農牛は法定耐用年数が4年。
  これって4年、牛乳を生産するのかなぁと思ってしまう (^^;;
  残存価額は20%か、もしくは10万円のどちらか採用できる。
  30万円で手に入れた乳牛の場合、30万円の20%、6万円に
残存価額を設定できる。
  60万円で手にいれたの乳牛の場合、60万円の20%が12万円になるため、
残存価額が税金面で有利な10万円を採用できる。

  さて、なぜ牛に残存価額があるのかというと

  モーちゃんを食べる事ができるからだった (^^;;

  乳牛として役目を終えた、モーちゃんは食肉用になる運命を
勝手に税法で決められ、食肉用の価値として、残存価額が残るという。
  しかし、乳牛は食肉にして、旨いのかと思ったりするが・・・。

  ところで、販売目的の食肉牛は、資産の目減りなんぞしたら大変だ。
  農家の方が丹誠込めて育てる牛を減価償却資産したら、価値がなくなってしまう。
  そこで、販売用の肉牛は、減価償却資産ではなく、棚卸資産で計上される。

  他にも、馬も、食肉用として売れるという事で、残存価額があるという。
  名競争馬は、引退したら、繁殖用の馬になる。そこから第2の人生(馬生?)が
スタートするのだが、繁殖馬として減価償却が始まる。
  そして、残存価額は10万円で、しかも、食べるための価値だという。
  しかし、名競争馬を馬肉として売れば、競馬ファンから抗議が殺到かも (^^;;
  もし、剥製ができたら、それは有姿除却になるのだろうかと考えてしまう。

  モーちゃんの寿命を勝手に4年と税法では決められている。
哺乳類であるモーちゃんは、もっと長生きできるはず。
  だが、調べてみると、モーちゃんの寿命は4年が妥当だという事がわかった。

モーちゃんの法定耐用年数と残存価額について恐い話
モーちゃんの寿命は4年という税法の設定だが、間違いではないみたいだ。
乳牛の場合、乳を出すために強制的に妊娠をさせる。それだと母体に負担がかかる。
無理矢理、大量の乳を絞るため、ホルモン剤を投与する。
これだと、モーちゃんの体がボロボロになり、5年くらいになると言われる。
なかなか税法は鋭い所を突いていると思うのだが、単なる偶然かもしれない。

残存価額はある理由だが、こちらは狂牛病でお馴染の「肉骨粉」になるからだ。
それが家畜の資料になる。本来なら、草食動物であるはずの家畜が
肉食をするのは、医学的にも生物学的にも、おかしい話な上、
牛が牛を食うという共食いの図式ができあがる。
乳牛に無理矢理、乳を出させるため、栄養価の高い物を食べさせようという発想で
モーちゃんの仲間の死体を加工した「肉骨粉」を食べさせている。
さすがに、天罰として狂牛病を発生させたかもしれない。

我々は、そんな牛乳や牛肉を食べているから、恐ろしい。
ただ言えるのは、価格下落のため、食うためには止むなしの農家が
そうせざる得ない実情もある。農家だけを責める事はできない。

値下げのメリットは不況なのに財布が痛まない事にあるが、
それで品質を下げられたのでは、健康問題など、後々、財布を痛むハメになる。
食品の適正価格を見直さないと、いけないのかもしれない・・・

  話は、モーちゃんから残存価額に戻します。
  ところで、税務署的観点から見ると、残存価額があった方が良いみたい。

  なぜなら、固定資産税を絞り取れるから! (--;;

  固定資産税の金額は、固定資産の残存価額の1.4%になります。
  「そこまでして、税金を絞り取りたいんか!」と思ってしまう。
  だが、チリも積もれば山となる。大きい金額になると考えられる。

  さて、残存価額だが、大企業の場合、固定資産税の負担が大きいと思う。
  100万円の機材購入の場合、残存価額は10万円なので、
減価償却後の固定資産税は、1.4%にあたる1400円になる。
  これだけだと「セコい!」と思ってしまう。
  だが、大型プラントなど、100億円の固定資産の場合、
例え、減価償却が終わっても、10億円の残存価額が残る。
  この場合の固定資産税は、1.4%にあたる1400万円だ。
  そう考えると、意図的に、残存価額を取得価額の10%にした事がわかる。


  さて、減価償却には2種類あると書きました。
  1つ目の定額法は説明しましたので、2つ目の定率法を説明します。

定率法を使った減価償却費の求め方
定率法を使った減価償却費の求め方
残存価額は、有形固定資産の場合は、取得価額の10%
無形固定資産の場合は0円で、生き物の場合は、取得価額の5〜50%です。

  定額法は一定に金額で減価償却を行なう方法ですが、
定率法は、一定の割合で減価償却を行なう方法です。
  サーバーの場合、法定耐用年数が5年なので、定率は0.369%の割合で
簿価(資産価値)が減っていく仕組みになっています。


  さて、定額法と定率法ですが、どちらでも採用は自由なのですが、
定率法が税金の面で得なので、定率法を採用している会社が多いです。
  あと、どちらを使うか税務署に申告していない場合は、
自動的に定率法が採用されます。

  なぜ、税金の面で得なのか、減価償却の度合いを比べてみます。

減価償却における定額法と定率法違い
減価償却における定額法と定率法違い
定率法の方が、簿価(資産価値)の目減りが早い。
これは初年度や2年度の減価償却費が大きい事を意味する。

ここで、最初に説明しました「支出」と「費用」のズレが問題になります。
固定資産を購入した時、全額「支出」が発生しますが、費用は減価償却費分だけです。
手元のお金は全額逃げていくのにも関わらず、損益計算書では減価償却費分しか
費用が計上されないため、その差額が利益が上増しになってしまいます。
そのため、手元のお金が減っているのに、利益はそんなに減っていないので、
高い税金がかかってきます。下手をすれば、高価な買い物でスッカラカンなのに
損益計算書では利益が出ているため、借金をしてまで税金を払うハメになります。
そこで、できるだけ最初の方で減価償却費を大きく計上して、利益を圧縮して
節税を行なうと同時に、簿価を低くして、固定資産税も軽くします。
節税した分、他の設備投資などをして、経済が回るようにしましょう!

それと、もうひとつの見方があり、将来のリスクの軽減で、収益のある間に
どんどん減価償却をして、固定資産を軽くする考えがある。
もし、数年後、収益が減ったとしても、定率法で減価償却をしてしまえば、
数年後の減価償却費の負担が軽くなり、損益計算書を悪くする事がなくなる。

  減価償却で定率法を採用する理由で、税金の問題の話は知っていたが、

  将来のリスクの軽減は知らなかった!!

  これも知らなかった話だが、定額法と定率法の、どちらを採用するか
税務署に届けでなかった場合、自動的に定率法を採用した事になるという。

  定額法と定率法の、どちらを採用するかは自由だが、例外もある。

  建物の場合は、定額法しか使えない!!

  もちろん、この話も知らなかった (^^;;
  なぜなのかは、調べても、わからなかった。

  ところで、なぜ定額法と定率法があるのか。
  確かに、「なんで?」と聞かれると、答えに窮する。
  もちろん、私自身は、本の丸暗記をしていたため

  今まで疑問に思っていませんでした (^^;;

  どんどん自爆ネタを公表してしまう。
  この疑問の答えは税法の本に載っていた。
  機械などの固定資産は、初年度ほど活用し、だんだん使われなくなる事が
考えられるため、初年度や最初の頃の年度ほど、磨耗が激しいため、定率法を使って、
大きく減価償却を行い、後の年度になるにつれ、固定資産が使わなくなるため、
磨耗が少なくなる。そのため、減価償却費が小さくなるという考え方だ。


  制度や仕組みなど人間が勝手に作った物は、丸暗記しないといけないと
思い込んでいたが、実は、そうではないという事が、わかった感じがする。


  さて、減価償却は固定資産が磨耗する事と書いたが、実は、もう一つ別の
考え方がある事がわかった。それは費用の配分という観点だ。
  会計原則として、一定の期間を区切って、その期間の収益と費用を出す必要がある。
  機械(固定資産)を使って生産などをする際、何年にも渡って機械(固定資産)を
活用して、収益を上げるため、収益と費用とを関連づける必要がある。
  もし、初年度に一気に減価償却してしまうと、翌年度からの生産による収益に対する
費用が見えなくなってくる。
  そうなると、収益と費用の関係が見えなくなるため、生産活動を行なう期間内
(この場合、法定耐用年数)に、費用を分配させるという考え方だ。

一括償却した場合と、費用配分した場合の収益の違いについて
一括償却した場合 費用配分した場合
一括償却した場合、全てを費用として計上するので、収益が大きく下がるが、
翌年度からは、償却する必要がないため、収益が上がって見える。

費用配分した場合、収益と減価償却費を結び付けて考える事ができる。

純粋に会計学的に考えると、機械などを動かして、物を生産している場合、
その機械の購入費を1年目で全額費用計上すると、翌年度からの収益と
費用との対応関係が見えなくなり、経営分析ができなくなるという。
  そこで、収益と費用の対応関係をキチンと見る観点から
減価償却は機械を使う期間に、費用配分を行うという。

  ただ、ここでは純粋に会計学的な話を書いただけで、後で触れます税法が
話をややこしくしています (^^;;

  もちろん、このような会計学的な考え方を私は・・・

  知りませんでした (^^;;

  どんどん自爆への道を進む私。
  よくこんなに無知で、経理のウンチク話をしていたなぁと我ながら感心してしまう。


  さて、読者の全員が経理をご存じとは限りませんので、ここまで読んで読者の中で、
「一体、なんぼの物から固定資産やねん」と思われる方がおられると思います。

  なんと、10万円以上は資産計上でーす!!

  国は法人から税金を搾り取るため、10万円の物品に固定資産税をかける上、
一括して費用で計上させないようにして、利益を膨らませ、法人税を毟り取る
悪どい事をしているのだ!!

  20万円未満の物に関してはスピード償却が可能です。
  定額法で3年間の間に、残存価額0円まで償却できます。
  そのため、事務机など償却年数が15年であっても、20万円未満なら、
3年で償却できます。

  この辺の話は、税法の改正で変わったりするので、注意が必要!

国よ! いい加減にしろ! 税法をコロコロ変えるな!
税法はコロコロ変わるので、注意が必要だ。
固定資産計上の話も例外ではない。以前は、20万円未満の物品購入は
経費でオトせたからだ。(平成10年の税制改悪で変わった)

簿記1級を持っているが、経理実務をやっていない友人と話して、
固定資産計上の金額で友人が「20万円じゃないの」と聞いてきた事がある。
同様に、別の友人で、新人研修の時に、固定資産計上の金額を20万円以上と
習った人も「あれ、20万円以上じゃないの」と言ってきた事がある。
別に、私は彼らを責めているわけではない。無策で無能で悪どい国が
コロコロ税法を変えるため、混乱を招く事を言いたいのだ!

極悪非道な国が、意図的に税法をコロコロと改悪して
法人や個人を混乱して、申告漏れするのを狙い、追徴課税を行なって、
労働者の血と汗と涙の結晶を略奪しているとしか思えない!

  減価償却の話は、まだ、続きます。
  勉強を続けていると、意外な事を知った。

  減価償却の金額は自由に設定できる!

  これは、どういう事なのだろうか。今まで書いた話が間違えだったのか。
  実は、今まで話しました「減価償却費」は、損金限度額という金額で、
損金限度額以内で、減価償却費を計上した場合は、経費でオトせるという。
  その金額を越えると、超過分だけ課税される。
  もちろん、全額償却は不可能で、残存価額までとなる。

  ところで、上で、100万円のサーバーの場合、定額法だと減価償却費が18万円と
書きましたが、これは18万円までが損金計上できる意味だ。
  20万円分、減価償却を行なえば、2万円が課税される。
  逆に、限度額より少ない15万円でも、償却が可能だ。

  そこで、合法的な粉飾決算を紹介します!!

  もし、損益計算書の数字が赤字になる場合でも、何が何でも黒字にしたい時がある。
  その時、利益を捻出するため、減価償却費を計上しない方法がある。
  減価償却費を計上しない分、利益が上増しされ、黒字になれば、
合法的な粉飾決算ができあがる。
  ただし、減価償却の不足分は、繰越計上できないため、翌年、前年度の不足分を
減価償却する場合、損金計上できませんので、注意してください。


  逆に、限度額を越えて、超過分を計上すると、超過分が課税対象となる。
  この事を「有税償却」という。

  税金という無駄な出費を押さえるため、限度額以上に、減価償却をしないのが
普通だと思うが、限度額を超えてまで減価償却を行う場合がある。
  なぜ、そんな事をするかであるが、一つには、損益計算書で利益が出ている間に
どんどん前倒しで減価償却費を多く計上しておけば、将来、利益が少なくなっても、
減価償却費を計上しなくて良いようにするためだ。
  将来のリスクの軽減策と言える。


  この時点では「へぇ〜」と思う程度だったが、
  実は、正確に収益構造を見るために、有税償却を行う場合がある事を知った。

  例えば、建物などの法定耐用年数が長い資産についてだ。
  飲食店の経営を行なう際、建物の法定耐用年数は約20年。
  建物の形状によって年数が変わるので、ここでは20年としておく。

  だが、20年も同じ内装で、何も修繕しないという事はない。
  内装は変えるだろうし、修繕も行なうだろう。
  同じ状態である期間は、せいぜい5年と考えてみる。

  この場合、20年もかけて減価償却していたのでは、利益が正しく見えない。
  むしろ、5年で償却した方が正しい収益状態を見る事ができる。
  そこで、有税償却を使って、5年で減価償却する事ができる。

  長い減価償却期間を設けたのは、税務署が税金を取り立てるための策略で、
利用実態を反映していない。
 特に、今の時代、変化が激しいため、ビジネスは、それに合わせる必要がある。

  税金を国に略奪されるのは、不本意かもしれないが、損益計算書で
利益実態を正確に把握して、戦略を考える上で、有税償却も一つの選択肢だと思う。

  この考え方は次に本に書いていた。
  「あなたの会社にお金が残る 裏帳簿のススメ」(岡本吏郎:アスコム)

  税理士さんが書かれた本で、歪んだ税法や税金から企業を守るのかの方法が
書かれている。有税償却を使って、正確な収益状態を見る事にも触れられている。
  面白い本なので、お勧めします。

リースの基本的な話

固定資産を購入する時、買い取りにするか、リースにするかの議論があります。 そこで、リースの話に触れたいと思います。 まずは、リース料の算出法を書きますと
リース料の算出方法
リース料の算出方法
見積もり残存価額は、リースが終了した時に、どれくらいの価値があるのかを
見積もった額の事で、残存価額とは一致するとは限らないです。
中古で売っても高く売れる場合は、見積もり残存価額は高く設定されるため、
基本料が安くなり、それだけ、リース料も安くなります。

金利は、その物件を購入するのに、リース会社が金融機関などから資金を
調達した時の利子をいう。社債を使うか、銀行を使うかなどで、
利率が変わってくるため、いかにリース会社が低利率で資金を調達するかに、
かかっています。

固定資産税は、リース会社が払う固定資産税。
保険料は、リース会社が物件にかける保険料。
手数料は、リース会社が受け取る手数料。

  上の説明を読んで、「なんで、リース会社が固定資産税を払うの?」と思われた方、
鋭いです。
  リース物件の場合、その物件の所有者はリース会社にあるためです!!
  そのため、固定資産税や保険料はリース会社が負担する事になります。

  さて、リース物件の価格と、普通に販売価格を比較してみる

ある会社の複写機の販売価格とリース料(5年)の比較
商品名 販売価格 リース料
(60ヶ月分)
京セラミタ A3判複写機 アネシス6016258,000318,000
京セラミタ デジタル複写機 クリアージュ7313 370,000444,000
京セラミタ フルカラー複写機 Ci-9500 990,0001,188,000

  これを見た限り、リース料の方が高くなる。
  それなのに、なぜ、リースが成り立つのか。

  一つは、資金繰りの問題で、一括払いなら用意しにくいが、
分割払いなら、支払いがしやすいのがある。
  住宅ローンなども、一括では支払えないが、分割なら支払えるので、
分割払いしているのと、同じ発想なのだ。

  だが、リースの場合、他にも理由がある。

リースにする利点
(1) リース料は全て損金計上できる。すなわち課税対象にならない。
(2) 物件がリース会社の物なので、貸借対照表に載せる必要がない。
買い取りの場合、手元に資金がない場合は、資金調達する必要がある。
この場合、社債や借入金なので、負債計上する必要がある。
負債が増えると、会社の評価は下がるので、負債の載らないリースを使う。
(3) 資金繰りが良くなる。
リースの場合、リース会社からの融資という見方ができる。
買い取りの場合、手元の資金が流出して、他に使えなくなるが
リースの場合、手元に資金が残るため、その資金を有効活用する事ができる。
(4) リース期間の短縮可能
陳腐化の激しいパソコンだが、法定耐用年数が4年。(昔は6年だった!)
4年もかけて減価償却しているほど、世の中、悠長ではない。
だが、リースだと期間が2年〜5年の間で設定ができる。
そのため、早い循環で最新のパソコン環境を持つ事ができる。
(5) 事務省力化
リース料は損金計上できるため、処理が簡単。
買い取りだと減価償却する必要があるため、固定資産管理など手間がかかる。
その手間を全てリース会社が行なってくれる。

  これらの利点があると言われるが、実際に、利点があるのかといえば、
場合によりけりなのだ。

  以前、自営業をやっている友人J君と「リースと買い取り、どっちが得か」で
話をした時、J君は「あんま、変わらへんで。物件が多いと、手間がかかるけど、
俺の事務所にある固定資産の数を考えたら、そんなに手間もかからへんから、
買い取りをしとるで」と言っていた。

  確かに、J君の言う事は、もっともだと思う。
  でも、リースが増えているのは、次の考え方もあるという。

  リースだと常に使用料を払うため、費用意識が芽生える!

  買い取りをしてしまうと、減価償却費で費用こそかかるが、
取得してしまった事で、その物件に、どれくらい費用がかかるのか意識しなくなるが
リースやレンタルだと、常に意識する必要が出てくる。
  最近、自社ビルを止めて、賃貸ビルが増えているのは、固定資産を軽くしたり、
負債を抱えてまで自社ビルを購入しないとか、賃貸料を常に支払う事で費用に対する意識を
高める狙いがあるなどだ。
  ちなみに、土地や建物はリースができないので、賃貸という形になる。
  (国税庁の通達により、土地や建物はリース不適格物件とされているため)

  もちろん、リースには問題点もある。

リースの欠点・問題点
(1) リースの期限が切れても、所有はリース会社。
再リースするにも、リース料金は必要。ただし、かなり安くなる。
(2) 原則として途中解約ができない。
もし、解約できたとしても、多額の違約金がとられる。
(3) リース料の計算の際、金利が固定されるため、金利が降下している時に
リースをすると、金利面で損をする。
裏を返せば、逆に、金利が上昇中なら、得をするいう利点になる。

 利点・問題点を考えた上で、買い取りにするか、リースにするかを
考える必要がある。


さて、国のやっている事は、時代劇に勝るとも劣らぬ悪代官そのものだが、 ムチばかりだと法人が疲弊してしまうので、少しのアメを提供している。 まず、法定耐用年数だが、ガチガチに決まっているわけではない。 場合によっては、税務署の許可で年数を変える事が可能である。 超過稼働させて磨耗の激しい機械。技術革新が早く陳腐化しやすい物。 それ以外にも、色々あります。私が下手に書いて間違った情報を流すと恐いので 税理士さんと相談してください。償却期間をできるだけ短くして、節税しましょう!! 中小企業向けに、「少額減価償却資産の取得価額を全額損金に算入できる制度」 という長い名前の制度が平成15年4月1日から平成18年3月31日までの期間 時限立法として適用される。 対象は、資本金1億円未満の青色申告をしている中小企業の場合で、 30万円未満の購入だと固定資産計上する必要はなく、経費でオトせます。 ただし、株式の半分以上が大企業が持っているの子会社の場合や 株式の3分の2を複数の大企業が持っている場合も子会社と見なされ、適応外です。 他にも、産業政策などのため、特別償却という制度がある。 その分野の産業振興のため、購入側の税負担を軽くする狙いがある。 それを使わない手はない。 例えば、中小企業投資促進税制というのがある。 ここでいう中小企業とは資本金1億円以下の企業。 しかも、その株式の半分以上が大企業が持っていないとか、株式の3分の2が 複数の大企業が持っていないのが条件。つまり大企業の子会社でない事が条件。 平成10年6月1日から平成18年3月31日の間に、1台160万円以上の 新品の機械を購入して、しかも特定事業に使う場合に於いて、 取得価額の30%を特別償却できるという。 特定事業とは、製造業、建設業・・・と色々ある。 200万円の機械を購入した場合、初年度に、通常の償却にプラスして 60万円も特別償却できるので、60万円利益圧縮になり、大きな節税になる。 中小企業でも、特定中小企業(資本金3000万以下の中小企業の事)の場合 30%の特別償却か、取得価額の7%の税控除のどちらかを選択できる。 200万円の機械を購入し、税控除を受ければ、初年度が14万円の税控除になる。 特別償却の場合、あくまでの税の先伸ばしなので、次年度以降、減価償却費が 少なくなるため、利益が膨らみ、税金がアップする事を忘れてはいけない。 しかし、税控除の場合は、税金の免除なので、本当の意味での節税になる。 どちらを適用すれば良いかは、会社の財務状態などに依存するため、 税理士さんとの相談をお勧めします。 上に挙げた産業政策的な話は、他にもある。 IT投資促進税制、開発研究用設備の特別税制度がある。 紹介するとキリがない上、調べる方も大変なので、詳しくは税務のプロである 税理士さんへお願いします (^^;;

売上原価と在庫

長い固定資産の話を終えた所で、「初級 経理入門」の本を読み進める。 在庫資産の話が出てきた。 仕入をした際、物は棚卸資産として計上される。 本には次のような事が書かれている。 「棚卸資産は、原料、材料、製品等のモノの集合で、お金が姿を変えた物」 確かに、製品化して売り上げると現金化される。 この辺は知っている話なので、「ふ〜ん」という感じで読み流した。 実は「初級 経理入門」を読んでいる時は発覚しなかったのだが、 後で、私は、重要な事を理解していなかったのだ。 自爆ネタなのですが、隠さずに公開します。 実は、売上原価の意味を理解してませんでした (--;; 売上原価の話は、簿記3級でも出てくる基本的な話だけに、自爆ネタとしては 核爆弾級のネタだ。 なぜ、理解していなかったと言うと、以前、簿記の勉強をしていた時、 本に「売上原価」の意味が書いてあったのだが、私は見落としていた上、 売上原価を求める際に、仕入勘定と、売上原価勘定があると書いてあったため、 余計に混乱していたのだった。 だが、「売上原価とは、当期に売上した商品の仕入にかかった費用」を見て 初めて意味が理解できた (^^;;
売上原価の求め方(商業簿記)
売上原価の求め方(商業簿記)
売上原価とは、当期に売上した商品の仕入にかかった費用の事だ。
前期末の在庫を販売に使うので、期首棚卸残高も仕入に入れる。
当期の仕入した金額を入れる。
そして、期末棚卸残高は、販売できなかった残りなので引いておく。
これで「当期に売上した商品を仕入れるための費用」(売上原価)が求まる。

  話の内容を知ると、意外と簡単。(あくまで商業簿記の世界だけど・・・)
  工業簿記の場合、製品の売上原価を求める場合、工場や機械の減価償却費、
労務費(工員の賃金)などを売上原価に含めるため、計算が難しくなりますので、
省略しますと逃げたい所だが、本当の事を書くと・・・

  簿記2級を持っていないから、詳しい事は、わかりません (--;;

  そうなのです。
  工業簿記は、簿記2級の範囲なので、簿記3級すら合格できない私は、
工業簿記は守備範囲外。その上、勤務先も中小の商社なので、工業簿記は使わない。
  まぁ、縁がないという所でしょうか (^^;;

  それ以外にも、もう一つ自爆ネタを紹介します。

  売上原価の事を私は、当期仕入高と同じと思っていました (^^;;

  今、思えば凄い誤解だ。
  売上原価は、「当期に売上した商品を仕入れるための費用」という事を知らないと
在庫問題の話に、ついていけなくなるからだ。

  現金で、仕入を行なった際、次の仕訳になる。

仕訳処理(3分法)
借方 貸方
仕入100,000 現金100,000

  仕入を行なった時点では、現金資産が、仕入した物に変わるだけなので、
費用が発生しない。

  決算時に、上で紹介した式で、売上原価を求めて、初めて、売上原価が費用として、
損益計算書に反映される。
  もし、当期仕入高と、売上原価が同じなら、当期仕入高が費用として
損益計算書に反映されると同時に、残っている在庫が棚卸在庫として計上されない事が
起こってしまう。


  仕入についてだが、ここで新たな発見があった!!
  さて、物を仕入れる際、手数料や送料を含めて、仕入計上を行う。

  簿記3級の試験問題で、次のような問題が出される。
  「商品400,000円を仕入れ、代金は掛にした。引取運賃30,000円は
現金払いを行った」
  この仕訳は下のようになる。

仕訳処理
借方 貸方
仕入430,000 買掛金
現金
400,000
30,000

  簿記の勉強をした時、物を購入した時の価格が仕入の費用だと思っていたので
「なんで、運送費まで含めるのか、わからんなぁ」と思った。
  そのため、この仕訳は暗記するしかなかった (--;;

  しかし、仕入とは「その物を入手するのにかかった費用」という事を知った。
  という事は、仕入れた時の物の価格だけでなく、取り寄せるための費用や
手数料なども、仕入するのにかかった費用なので、仕入計上を行うという。

  これで納得できた (^^)V

  資産計上する時も、同様の考え方だ。
  例えば、土地の購入を考える。4,000,000円の土地を購入する際、
不動産屋への仲介手数料を100,000円。土地登記料50,000円とします。
  現金で一括払いした際、以下の仕訳になります。

仕訳処理
借方 貸方
土地4,150,000 現金4,150,000

  仲介手数料、土地登記料を土地という資産に計上するのは、
その土地という資産を得るのに、どれくらいの費用がかかったのかという考え方だ。
  仕入と同じ考え方だ。有価証券などの手数料も同じ発想だ。

  そう考えると、今まで暗記していた事は、実は、暗記しなくても
良い事に気づかされてしまう。


  話を在庫問題に戻します。

  さて、在庫問題といえば、まずは売れ残り商品が放置され、不良在庫になる事だ。
  1個1万円の工具を、200個仕入れた時、200万円の棚卸資産が計上される。
  そして、そのうちの100個を販売したら、100個分の売上原価(100万円)が
費用として計上される。
  だが、残り100個は費用として計上される事はない。
  もし、100個分が売れないまま倉庫の中に眠ったままだと、
実質は100万円の在庫を損している事になるが、損益計算書には反映されない。

  損益計算書には売れ残り在庫の問題が反映されない。
  そのため、仮に、損益計算書だけを見て、利益が出ているから大丈夫だと
安心してしまっては、いけない事だ。
  場合によっては、売れ残った在庫が倉庫で眠っている可能性があるからだ。

100万円分が在庫資産として残っている
100万円分が在庫資産として残っている
100万円分の在庫が倉庫に眠ったまま、放置されている状態だ。
在庫資産の場合、簡単に評価損を計上して、在庫資産を圧縮する事ができないため
実際には資産価値が減少しているのにも関わらず、取得した時の価格で
計上されたままになる。みかけ上、資産を持っているようになる。

  ここで合法的な粉飾決算を紹介します!!

  何が何でも、黒字にしたい場合、売れ残り在庫の処分をしない事!
  処分をしない限り、貸借対照表の在庫資産は減る事はありませんし、
損益計算書に反映される事がないので、資産や利益が膨らませる事になります。
  財務諸表が良く見えるので、合法的に株主や銀行をダマす作戦として使えます。
  でも、上場企業で、10年前の在庫が処理されていない事が発覚すると
粉飾決算という事で、株式総会で株主の怒りの声が炸裂するでしょう (^^;;


  ところで、不要な在庫を保管していると、場所もとる上、場所代もかかってしまう。
  つまり在庫資産の目減りだけでなく、在庫管理費の無駄が発生してしまう。
  そこで、できるだけ売れ残り在庫を処分するのが望ましいといえる。

  在庫処分をすると、節税効果がある。
  そこで、100万円分の売れ残り在庫を処分した場合を考えてみる。

在庫を処分した時の利点(節税効果)
在庫を処分した時の利点(節税効果)
100万円分の在庫を処分すると、在庫資産が減る上、資本も減る。
ちなみに、資本部分は「資本+利益」なので、利益が減るという事になる。
もちろん、損益計算書にも、廃棄損で計上されるので、利益が100万円減る。
法人税は利益の半分くらいと考えると、50万円の節税となる。

だが、在庫資産そのものを100万円も廃棄しているので、
無駄が発生しているのには変わりがない。
その上、自己資本率も下がり、貸借対照表の評価も下がってしまう。
「最初から在庫を過剰に抱えない!」というのが大事になってくる。

  さて、上で紹介したのは、後ろ向きの在庫を減らす考えだ、
  だが、少しでも過剰在庫を抱えないように、販売予想を行ない、生産計画を立て
努力して在庫を持たないようにすれば、財務体質強化になる。

努力して在庫資産を持たないようにした場合
努力して在庫資産を持たないようにした場合
販売予想などを立て、計画的に仕入や生産を行なった結果、
100万円分の在庫を減らす事に成功した場合を例にします。

100万円分の在庫を抱えなくて良いので、負債(借金)を返す事ができる。
そうする事により、自己資本率を高め、財務強化につなげる事ができる!

  今回、経理面から見た在庫問題を読んで、在庫問題の重要性と難しさを感じた。

  在庫差異の問題だが、管理するのは人間なので、どうしても間違いが発生する。
  伝票漏れ、商品番号の入力間違え、棚卸の際の数え間違え等々。
  人間の間違いによる在庫差異は防げないと思う。

  それは止む得ないとして、無計画に在庫を増やしたりすると、過剰在庫を抱え、
場所をとるだけでなく、眠った資産として、後々、経営を圧迫させる要因になるので
軽視できないと感じる今日この頃。

所得と利益。課税の仕組み

「初級 経理入門」を読み進めると「税務の世界を知る」まで到着したが、 その先を読んでも理解できない。なにせ・・・ 所得と利益の違いが理解できないのら (TT) ついに事務員であるはずの私が、息切れを起こしてしまったのだ。 さて、所得と利益の違いを知るには、次の4つの重要語句を知る必要がある。 「益金算入」、「益金不算入」、「損金算入」、「損金不算入」 事務員であるはずの私は、4つの重要語句を知っていても、おかしくないのだが 4つの重要語句を知りませんでした (^^;; だった。全然、経理がわかっていない事が、どんどん暴露されていく。 だが、もう、何が出てきても開き直りの精神でいるため、 露出狂と同じ心境(?)で、どんどん自分から自爆ネタを披露してくのだ。

時価会計

そこで、「初級 経理入門」を読み進めても、行き詰まるだけなので、 「急がば回れ」の言葉通り、一旦、「初級 経理入門」を閉じる事にした。 そして、「法人税がわかる本」(山本 守之:日本実業出版社)を取り出した。 この本は、5年くらい前に出た本なので、税法の内容が古い事が否めないが、 税法の考え方が書いてあるので、税法の考えを知る上では、なかなか良い本だ。 最初に読んで驚いたのが、税金の搾取の仕方だ。 帳簿価額100万円、時価1000万円の土地をA社が所有していて、 B社に無償で贈与する場合、普通に考えたら、A社は1000万円の損になるが、 税法では、なんと900万円の販売利益と、1000万円の寄付とみなし 販売利益の900万円に課税されるという。 わかりやすくするため、A社、B社とも仕訳処理を書くと
仕訳処理 (A社の場合) 仕訳処理 (B社の場合)
借方 貸方 借方 貸方
現金10,000,000 土地
雑収入
(土地売却益)
1,000,000
9,000,000
土地1,000,000 雑収入
(土地受贈益)
1,000,000
寄付金10,000,000 現金10,000,000

  なんと、税法ではA社は、B社に対して、土地を時価で売却した後、
B社に対して、1000万円の寄付を行なっている形となる。
  B社は、1000万円の寄付を受け取った形になる。
  
  この時、A社は900万円の売却利益があるとみなされ、
900万円が課税対象になる。
  B社は、1000万円の土地の贈与収益があるとみなされ、1000万円が
課税対象となる。

  もし、法人税率が50%(大雑把に考えれば、だいたいこんな物です)とすれば、
A社は450万円、B社は500万円、税金をもっていかれる。


  ところで、キチンと時価で取引した場合だと、次の仕訳になる。

仕訳処理 (A社の場合) 仕訳処理 (B社の場合)
借方 貸方 借方 貸方
現金10,000,000 土地
雑収入
(土地売却益)
1,000,000
9,000,000
土地1,000,000 現金1,000,000

  この場合、A社のみ、売却利益が発生するので、A社に450万円の税金がかかる。

  時価で取引する場合、合計450万円で済んだ税金が、無償贈与した場合は
合計950万円も税金がとられる。凄い無駄な出費だ。

  この話を知って、最初は、エグイ話(エゲツナイ話)やなぁと思った。
  そこで税法を調べてみると、次の事がわかった。

  時価による取引原則

  無償贈与以外にも、資産投げ売りで、あまりもに低価格で譲渡しても、
時価との差額を寄付金とみなされ、売買に関係する両者にも税金がかかる。

寄付と税金

それ以外にも、無利子で貸し付けを行なったりした場合も、 本来なら付くはずの利子分を寄付金とみなし、税金がかかってくる。 税法では、無償や低価格での贈与は、「健全な経済活動ではない」という理由で 「時価による取引原則」を掲げ、差額分を寄付金とみなす。 今までの話だと、もっともらしく思えるが、次のような場合も税金がかかる。 会社の業績が悪いため、忠誠心の高い従業員が「賞与は要りません」と 会社に申し出た場合である。 この場合、給与として一旦、賞与が支払われた形となり、 その後、会社への寄付金扱いになる場合が出てくる。 忠誠心の高い社員が、会社を思ってやった好意が、自分は無駄な所得税や 住民税などを払い、会社は寄付金の収入分、税金負担が増える場合が出てくる。 サラリーマンよ! 安易な忠誠心を示さないように! 忠誠心のあるサラリーマンの好意を踏みにじるが如く、血も涙もない 税務署は、ハイエナのように税金をもっていくのである! そこで思いっきり余談!! さて、無償贈与や低額贈与が寄付にあたる事を知って、しばらくした後の ある日の事、いつものように阪急電車で通勤中、次の事を思った。 夙川駅に鯉をプレゼントしたら、寄付金扱いになるのだろうか?
阪急夙川駅の鯉の池
阪急夙川駅の鯉の池
駅員さんの話では、昭和42年に、当時の駅員さん達が手作りで作った池で
その池には鯉を飼っている。過去には、近所の人がいらなくなった鯉を
引き取った話もある。今では駅から見える桜と共に夙川駅の名物になっている。
西宮に住んでいた時、通勤・通学に夙川駅を利用していただけに、
夙川駅の鯉に愛着を感じてしまう。

  阪急電鉄が、いらなくなった鯉を引き取った場合、収入になるのだろうか?
  時価取引が原則なので、錦鯉のような高級な鯉でなくても、値段があるはず。

  だが、そこまで税務署は目くじらを立てる事はしないだろうと思う。
  数十万円、数百万円する高級な鯉なら別だが、近所の人が無償でプレゼントする
鯉なので時価は高くないと考えられる。

  ところで、もし、阪急電鉄が数十万円もする鯉を購入した場合は、
固定資産計上する必要がある。
  ちなみに、法定耐用年数は2年 ← 鯉は2年で死ぬ計算かよ!
  残存価額は・・・  わかりませーん (^^;;

  もしかして、残存価額がある場合、その理由が、鯉の洗い、鯉こくなどの料理に
使えるからだったら、笑えてしまう。
  鑑賞用の鯉は、旨いのか、まずいのか、定かではないが・・・。


余談の余談:阪急マニア(?)の私
阪急電車
(岡本駅にて撮影)
小さい頃から乗っていたせいもあって、
阪急電車は大好きだ。マルーン色の車体に、
車内は木目調の落ち着いた感じが良い。
阪急神戸線は私鉄の中でも、最速の部類に入り、
普通列車でも、時速110キロで飛ばす。
なかなか気持ちが良い。

阪急の名前の由来は「阪神急行」から来ている。
創業当初は「有馬電軌鉄道」という名称だったが
神戸線が開通した時、競合の阪神電鉄に対抗して、
速度面を宣伝するため「阪神急行」と改称した。
それが今の「阪急」の名前になっている。

阪急といえば、日本初の自動改札を導入したり、
プリぺードカード式の乗車券を最初に導入した所だ。
IT先進企業とも言える。

  思わず、地元ネタを書いてしまった。
  阪急グループ(正確には、阪急東宝グループ)は、東京に進出している。
  有楽町にある阪急百貨店、東宝(東京宝塚)、第一ホテルなどなど。
  神田には阪急電鉄が100%出資しているサラ金(スタッフィー)まである。

  グループ会社が進出するのは、よくある話だが、阪急電鉄も首都圏に進出している。
  それは書店「ブックファースト」(book1st)だ。
  書店「ブックファースト」は、阪急電鉄直営の書店で、元々は、阪急の駅構内に
設けられた書店だが、そこでノウハウを身につけて、首都圏攻略を目指している。
  ちなみに渋谷にある一番大きな書店は「ブックファースト」です。

  サウンドファースト(CDショップ)も阪急電鉄直営で、首都圏に進出している。
  まだ、首都圏に進出していないが、阪急電鉄直営のコンビニのアズナスも
将来、首都圏に進出するかもしれない。
  東京に線路が敷かれ、マルーン色の阪急電車が首都圏を走る日は来ないと思うが、
首都圏の人が知らず知らずの間に、阪急電鉄の直営店を利用している日は来ると思う。

  (成城石井についての訂正:2004年8月30日)
  当初、成城石井(食品スーパー)を阪急電鉄直営店と書きました。
  これは、私が阪急電鉄のホームページを見て書いたためです。
  該当のページ:http://www.hankyu.co.jp/ryutuu/ishii/index.html
  しかし、後から調べてみると、株式会社 成城石井という法人があり
そこが食品スーパー「成城石井」を運営している事がわかり、混乱しました。
  (株)成城石井のURL:http://www.seijoishii.co.jp/
  色々、調べてみました結果、阪急電鉄と(株)成城石井が提携して、
梅田にある3店舗だけが阪急電鉄の流通事業本部が経営しているみたいです。

保険金、政府補助金と税金

寄付金に税金がかかる。全ての収入に税金がかかる感じがする。 では、固定資産が火災でやられた場合の保険金や、政府からの補助金などには 税金がかかるのだろうか。 通常、保険金の場合、固定資産資産よりも多く支払われる。 なぜなら、固定資産は減価償却されているため、簿価が下がっているためだ。 そのため、差額が収益とみなされてしまう。政府の補助金の場合も、一種の収入だ。 そんな疑問を普通なら考えつくはずなのだが・・・ そう言われれば、そんな事、考えた事がなかった (^^;; だが、「初級 経理入門」には書いていた。 普通に仕訳を行なえば税金がかかってしまう。 そのため、保険金による収益を打ち消すため、圧縮記帳を行なう。 圧縮記帳を行なう事により、保険金収入による課税や、政府の補助金などの収入に 課税されるのを防ぎます。是非、この制度を活用しましょう。 でないと、火災に遭うわ、保険金が課税されるわで、踏んだり蹴ったりになるので。 ここでは詳しい事は省略しまーす。 だって、書き出したらキリがないもーん (^^)

利益と所得の違い

ところで、利益と所得の違いは何かだが、調べてみると、次の違いがある。
利益と所得の違い
利益と所得の違い

  これを見て思った事は・・・

  だから、何が違うねん!

  収益と益金、費用と損金の違いを知らないと、利益と所得の違いがわからない。
  そこで、調べてみると、次の事がわかった。

  収益の中には、益金と益金不算入の物がある。
  費用の中には、損金と損金不算入の物がある。

  そして、収益には含まれないが、税法では益金に含まれる物がある。益金算入。
  費用には含まれないが、税法では損金に含まれる物がある。損金算入。

  益金、益金算入、益金不算入。損金、損金算入、損金不算入。
  この6つが課税所得を求める上で重要になってくる。
  6つが何に該当するのか、挙げてみることにしました。

それぞれに該当するもの
益金 売上収益、資産譲渡収益、寄付金収入
益金算入 退職金引当金などの引当金の目的外利用のための取り崩し
益金不算入 株式の受取配当金、還付金、資産の評価益
損金 交通費、消耗品費、水光熱費、減価償却費、支払利息
仕入のための費用(売上原価)
損金算入 自動車税、収入印紙、固定資産税、事業税
損金不算入 交際費、減価償却超過分、寄付金、法人税、罰金

  いくつか挙げてみました。

  もちろん、上に入れました項目で、例外もあります。
  まず、寄付金ですが、公共団体への寄付の場合は、損金算入できますし、
交際費の場合は、資本金1億円以下の中小企業の場合は、
400万円分まで、90%は損金算入できます。


  この6つの項目の違いを知ったのだが

  だから、何なの?

  となる (^^;;
  この時点では、交際費などの損金不算入分が課税対象といっても、ピンとこない。
  しかし、次の式を見れば、その違いによる効果が見えてくる。

利益から所得への変換方法
利益から所得への変換方法
変換式を見れば、利益と所得の違いや計算方法がわかる。
そして、損金計上できる、できないの意味が見えてくる。

さて、法人税は、所得の大きさによって、決まってくる。
そのため、所得が小さければ、小さいほど、国に搾取される税金は少なくなる。

交際費は損金不算入なので、利益にプラスされるため、課税所得が増加する。
そのため、交際費を使った分だけ、課税されるのは、ここから来ている。

  上に書いた変換の事を「申告調整」という。

  上の式だけだと、なんだか、わかりにくいので、収益と益金、費用と損金の
関係を図で見てみる事にする。

収益と益金、費用と損金との関係
収益と益金、費用と損金との関係
収益と益金算入額の合計と、益金不算入と益金が一致する。
費用と損金算入額の合計と、損金不算入と益金が一致する。

  そして、利益と所得の違いは、次の図のようになる。

利益と所得の違いの比較
利益と所得の違いの比較

  これで利益と所得の違いがハッキリした。


  ここで自爆ネタを暴露します!!
  今まで、交際費は課税対象と書いていましたが、どういう過程で課税されるのか
全く知りませんでした (^^;;

  今回の利益から所得への変換を知った時、初めて知りました。
  事務員なのに、そんな事も知らなかったのかという突っ込みには反論します。

  だって、実務経験がないもーん (^^;;

  そうなのです。決算書作成などの経験がないので、自爆ネタで開き直った私は、
堂々と「わかりません」と主張します!!


  さて、利益から所得への変換式を知った時、以前から思っていた謎が解けた。

  上場企業が決算時に利益などを新聞などに掲載している。
  税引前の利益はプラスだが、税引後の利益はマイナスになる場合がある。
  
  よく法人税は利益の50%と言われている。
  それで考えると、税引前の利益はプラスの場合、税引後も利益は半分残っているが
実際には、税引き後利益はマイナスになっている場合がある。
  謎のまま放置していた事だ。

  だが、今回、法人税は、利益ではなく、所得にかけられる事を知る。
  そのため、利益は少なくても、申告調整を行なった結果、所得が膨らめば、
税金が利益を越える事も充分に考えられる。

  同じようなケースで、次のような事も起こる。
  赤字なのに、法人税がかけられて、赤字額が増える事もある。
  これも、所得に変換すると、所得がプラスなので、法人税が課せられ、
赤字が膨らむ現象となる。

  立ち止まって考えると、日本の税制は、おかしな税制だ。
  税金を払うために、借金する仕組みなど、おかしい!
  なんで、赤字企業が税金のために借金をしないといけないのか。
  これでは、法人イジメそのものだ。農民搾取の江戸時代と何ら変わりがない。


  国は、法人から税金を絞りとるため、わざわざ所得が膨らむように、仕向けている。
  例えば、交際費が良い例だと思う。昔、交際費は損金で計上できたという。
  だが、バブル絶頂の時に、税金対策で、交際費天国が始まったので、
税金を巻き上げたい国は、交際費を損金不算入にして、課税対象にした。
  そのため、現在では、交際費を使っても、資金は流出するが、
課税所得を減少させないので、税金対策にはならなくなった。

交際費天国賛成、交際費は損金計上にすべし!
交際費が損金計上できないのは、税金対策で飲み食いされるのを防ぐためだ。
だが、税法を見ると、もっともらしい理由をつけている。
  「会社は本来、製品の品質や価格で競争すべきであって、取引先に対して
接待などして、売上や利益を増加させるのは、良いとは言えない上、
社会的に見て、冗長な出費となる」というのが、税法での理由のようだ。
  国は、もっともらしい理由をつけて、税を搾取する事に知恵を回している。

  だが、私は「アホぬかせ!」と思う。
  国に税金を搾り取られて、政治家や高級官僚に無駄使いされるぐらいなら、
経済が回るように、どんどん内需拡大の一環で、交際費を損金計上として認め、
みんなで楽しくドンチャン騒ぎをして、ストレス発散させたり、
美味しい物を沢山食べたりしたら、労働者は幸せになると思う。
  税金対策で、みんなが積極的にお金を使えば、無能な政府ではできない
景気回復も、そんなに難しくないと思う。

  交際費は、個人事業主以外は損金計上できないが、法人の場合であっても
課税所得がマイナスの場合は、課税されない。
  そこで、課税所得がマイナスになる事が、最初からわかっている上で、
内部留保もある場合は、来期の利益確保のため、交際費を使い
取引先に便宜を計る接待工作も可能だ。民間同士なので、贈収賄にはならない!



  ところで、益金不算入の所で、株式などの受取配当金が入っています。
  なぜ、配当金が課税対象でないのか、不思議に思うが、税法の考え方では
株式の配当金は、税引後の利益処分で配当しているため、既に税金がかかっている。
  そのため、受取配当金まで課税すると、2重課税になるため、
益金不算入になるという。

  悪代官の国でも、2重課税は避けたがる!

  ただし、それは国内法人の株式の受取配当金が対象であって、
外国法人の場合、その国の配当金が税引前の利益か、税引後か、不明という事で、
外国法人の株式の受取配当金は益金扱い、すなわち課税対象になる。

  ところで、国内法人の株式の受取配当金が損金不算入と書いたが全額ではない。
  株式を取得する際、どこからか資金を調達していると仮定して、
その負債の、利子分は、益金計上になるという。
  なぜなら、支払い利子は損金計上なので、その分を益金計上しないと
課税所得が小さくなるからだ。税法の考えではバランスをとるためだという。

  しかし、銀行などから資金を調達した場合、株式購入のための金額を弾き出し、
その利子分を計算する事など不可能に近い。
  そこで、その利子分を求める比較的簡単な計算方法がある。

株式購入した時に出来た負債分の、利子の計算方法
株式購入した時に出来た負債分の、利子の計算方法
分数の部分を見てみる。
分母は、当期の始めと終わりの総資産を足した物だ。
当期の総資産の平均額の2倍として考えて良い。

分子は、当期の始めと終わりの株式の簿価を足した物で、
当期の株式の平均簿価の2倍と考えても良い。

すると分数の部分の意味は、総資産における株式の割合が出てくる。
それに、全部の支払利子額をかけると、おおよそ、株式を購入した時に出来た
負債の利子の金額が出てくるという。

  かなり大雑把で、式の部分には、腑に落ちない部分もあるのだが、
税務署が勝手(?)に定めた式を、渋々、使わざる得ないのが現実。

  ただ、国内法人の受取配当金でも益金不算入にならない場合がある。
  それは、短期で株式を持った場合だ。
  でも、詳しく書き出すとキリがないので、省略しまーす (^^;;


税金の話などが、少しづつ見えてくると、面白いものがある。 単なる機械的な処理は、退屈でつまらないが、考え方を知ると面白い。 だが、税金はできるだけ払いたくない。 勝手に、憲法30条で「納税の義務」を強要され、泣く泣く税金を払っている。
私は憲法改正派だ!
  憲法9条を巡り、改正派と護憲派の対立が見られる。
  この問題と書くと、長い持論を書いてしまうので、横に置いておいて、
護憲派でさえも部分的に憲法改正を認めさせる内容に触れます。

  1つは50条の議員不逮捕特権。悪徳議員がワイロを貰っても、
国会会期中は逮捕されないのは、どう考えても、おかしい!
  51条もアホかと思う。議会内での発言は免責だという。
  議員が議会内で、エロトーク炸裂や放送禁止用語を連発しても免責になる。

  でも、ここで強調したいのは、憲法30条の納税の義務。
  税金の使われる方法が、まともならば、私は文句を言わない。
  実際、教育の充実のため義務教育は必要だし、治安維持のため警察は必要だし
民間だと切り捨てがちなサービスを行政が行ない、市民生活を充実させる上で
必要な費用のために、税金を徴収するのは、行政サービス維持のため
必要不可欠だし、憲法30条も当然と思う。

  国益のために頑張る公務員は応援すべきだと思う。
  水産庁の小松正之氏は、捕鯨問題で、欧米から理不尽な要求を突っぱねる。
まさに、国益のために頑張るサムライといえる。

  その一方で、税金の無駄使いや、ロクでもない政治が行なわれている
実態を見ると怒り心頭になる。

  美浜原発の事件だが、人災に等しい!
  検査官は素人の集まりだという。漁業や農業の指導員が減反政策などで
職を失う事から、彼らを検査員に回して雇用を確保するという。
  しかも、原子力は安全と洗脳させるというから、恐ろしい。
  原発の場合、例え、運用を停止して解体しても、使用済み燃料や、
放射能で汚染された建物のガレキなどは、放射能が安全レベルになるまで
長期間に渡って、外界から隔離して保管する必要がある。
  放射能の半減期は、私たちの寿命より遥か長い。
  問題点が山積みだ。原発大国のフランスでさえ、原子力は手に負えないため
撤退をしているのに、日本だけは危険な道へと盲進している。

  なぜ、国が原子力にこだわるか。理由は国の面子を守るため。
  「お上のやる事は正しい」という江戸時代からの愚かな思想があり、
今、原発を中止すると、原子力政策の過ちを認める事になる。
  国の面子だけのために、国民をないがしろにする態度が許せない!
  政治家や高級官僚は、誰の税金で飯を食わしてもらっているか、わかっとるのか!

  宍道湖、中海の干拓事業も、減反政策の中、国の面子のために行なわれた。
  くだらん面子のために、自然を破壊して、税金の無駄使いを行なう国家なんぞ
誰が信用するかとなる。

  外務省、お前も最低だ!  ここが税金泥棒の巣窟だ!
  中国のシンヨウの領事館では、脱北者が領事館に逃げてきた際、領事館員は
無許可で侵入してきた中国の警察を阻止しなかった事実がある!
  主権国家・日本を、自ら傷つけた売国奴といえる許しがたい事実だ!
  審議官の田中均は、北朝鮮の手先としか思えない。売国奴が
税金でノウノウと生きているのを見ると、許しがたい!
  尖閣諸島や竹島は、国際法でも日本の領土として認められているだ!
  なぜ、日本の領土だと堂々と反論しないのだ。

  他の省庁についても、言いたい事は山ほどある!!

  政治家と中央官庁の高級官僚よ!  
  お前ら憲法15条の「公務員は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者でない」を
堂々と破っておきながら、国民には憲法を押し付けるとは許しがたい!

  というわけで、私は「誰が税金を払うか!」という立場をとっているが、
悲しい事に、サラリーマンは源泉徴収されるため、泣く泣く、国に給料の一部を
略奪されている現実がある (TT)

No税のススメ!
  憲法30条は改正すべき項目だと書きましたが、
  脱税したくても、サラリーマンはできない現実がありますし、
もし、脱税が可能だったとしても、悪代官の国に逮捕されてしまいます。

  そこで、合法的に、生活面における「No税」の方法を書きます。
  まず、禁煙。タバコの約9割は税金です。健康のため、No税のため
禁煙するのをお勧めします。
  禁酒。特に、ビールをやめるのがNo税の近道です。44%が税金です。
  車の利用を控える。ガソリンの大半もガソリン税金です。
  環境の事を考え、車の利用を控え、健康のため歩きましょう!
  あとは、車の購入を控える。自動車税を払う必要がなくなります。

  私は、タバコは元々吸わない上、酒もほとんど飲まない、車の運転どころか
免許すら持っていない。固定資産も持っていないので、固定資産税を払っていない。
  消費税は出費を押さえる事が肝心。金券ショップを愛用したり、
割引チケットを活用して、できるだけ消費税の出費を押さえる。

  でも、なんだか、セコイ生活をしないと、節税ができないのかと思うと
悲しくなってくる (^^;;

税理士とは

税金に関する話は、長くなってきたので、最後に税理士について。 今回の経理の勉強で、税法がコロコロ変わっているのにも関わらず 頑張って税法を追っ掛けている税理士さんを尊敬している。 税理士試験そのものも難しいが、試験合格で浮かれている事ができないだけに、 税の専門家は凄いなぁと思ってしまう。 だが、税理士だからといって、全て尊敬できるわけでもないし、 全員が凄いわけではない。 税理士試験に合格した事で浮かれてしまい、不勉強になる人や、 経営者は税法スレスレの線を求めているのに、要求に応えない人がいたりする。 税理士に関しては、次の本をお勧めします。 「社長! こんな税理士が会社をダメにする」(平山 憲雄:日本実業社) 良い税理士、悪い税理士の事がかかれている。 この本を読んで、税理士試験を受けなくても、税理士になれる人達がいる事を知る。 次に挙げる人達だ。
無試験で税理士になれる人達
公認会計士 会計学の専門家。だから無試験という論理。
しかし、公認会計士の試験に税務の問題は出てこない。
そのため、税務に詳しくない人もいる。
弁護士 法律の専門家だから税法は知っている。だから無試験という論理だ。
でも、会計の事を知っているのかという疑問が出てくる。
元・税務署員 公務員は安月給にも関わらず、よく働いてくれたので
ご褒美に退職後は「税理士」の資格を挙げるという論理。
昔なら、いざ知らず、今の公務員は安月給とは思えない。
それに税務に関して、詳しいとは言えない人も結構いる。
ダブルマスター 法学修士と商学(経営学)修士の2つを持っている人
法律(税法)と、会計学を取得したから大丈夫という論理。
最近、この場合でも試験を受けさせるような流れになりつつある

  4種類の特権階級を紹介しました。
  確かに、公認会計士や弁護士なんぞ、普通の人が頑張ってなれるほど
簡単にパスできる試験ではない。神から選ばれた才能の人達だけがなれる職業だ。
  だが、税務の専門家でない人が、無試験で税理士になれるのは、
いかがなものかと考えてしまう。

  ところで、私の場合、多少の経理のウンチク話ができるので、経理の知識があると
勘違いした友人に「税理士になって、俺を助けてよ」と言われる。
  だが、私の場合、税理士になりたくても、試験を受ける前に、門前払いされる。

  なぜなら、私は税理士試験の受験資格すら持っていない!!

  税理士試験の受験資格は、法学部、商学(経営学)の学士を持っている人や
簿記1級の取得者などに限られる。

  私の場合、簿記1級を取得しないと、税理士の受験資格がもらえない。
  しかし、簿記3級ですら合格できない状態で、簿記1級合格は夢のまた夢。

  一生、税理士試験が受験できないような気がしてしまう・・・ (--;;


  もし、ダメな税理士のため、税務署から課税処分を受ける危険から
回避する方法として、次のような脅し文句がある。
  「税理士の間違いで課税処分を受けた場合、その分、損害賠償請求ができる!」
  この言葉を言えば、税理士さんは頑張ってくれると思う (^^;;

  だが、下手にこの言葉を使うと、無難な処理しかしてくれなくなりますので、
税法スレスレの範囲を依頼する場合は、国税に睨みがきくような人を
税理士に据えた方が賢いと思う。

税法スレスレは難しい
税法スレスレで業務を行なう税理士は有能なのだが、それは実は難しい。
法治国家であるはずの日本だが、税法の規定が曖昧で人によって解釈の違いが出てくる。
よく「社会通念上」という言葉が出てくるが、一体、いくらかという線引きがない。
そのため、税務のノウハウ本で、社内で福利厚生をした時に、
ボーリング大会なら厚生費、ゴルフ大会なら現物支給で給与扱いと言われるが、
今までの事例の中から生まれた経験則にしかすぎない。
  他にも、得意先との飲食費で、一人あたり3000円未満は会議費。
それ以上は交際費と言われているが、これも経験則にしか過ぎない。
  3000円未満でも、明細に酒が入ると議論が別れる。ビール1本なら大丈夫と
書いている節税の本もあれば、酒が入ると交際費になると書いている本もある。
  この判断は、全て税務官の主観で決まるため、スレスレの事をやると
非常に危険だという事が言える。

  ニュースで「**会社が申告洩れ」と報道される場合がある。
  その時、指摘された企業の方は「解釈違い」と答えている。
  それは、前年までは「OK」だったのが、税務官が変わったため、
「クロ」に変わった場合が大半だと考えられる。  
  もちろん、意図的な節税工作がバレた場合もあるのだが・・・。

  後、誰もが納得する法解釈を見つけだし、変則的な節税を行なったとしても、
「事実認定」という水戸黄門の「印篭」を出してくる事が、よくある。
税務署の論理は「法解釈では、そうかもしれないが、事実上、こうなっている。
だから税金を払え」という税務署の主観で、物事を押し付けるやり方だ。
  本当に、日本が法治国家といえるのか疑問になってくる。

  曖昧な規定に、事実認定をされると、税理士は恐くて何もできなくなる。
しかも、日本の役所は「お上思想」という救い様がない思想を持っている。
「お上のやる事は正しい」や「お上に逆らう奴は始末してしまえ」の発想だ。
そのため、お上に逆らう勇気のある人は少数派になってしまう。

企業がとる対策法は、国税の幹部OBを顧問税理士に据えて、灰色領域や
事実認定に対して、対抗できる人を雇う選択肢がある。

元札幌国税局長で、脱税で逮捕された浜田常吉だが、国税局長を辞めた後、
各企業の顧問税理士になり、顧問料の申告隠しを行ない、2億5千万円も脱税した。
国税局の幹部OBなら何をやっても許される傲りと、幹部OBの力が引き起こした
事件だったと言える。

だが、最近では、その構図も崩れつつあるので、幹部OBを顧問税理士に据えるのが
得策でない時代が来るかもしれない。

管理会計入門

こんな感じで経理や税法を調べていくと、なかなか面白い。 ある日の事、書店で、もっと面白そうな会計の本を見つけた。 「実学入門 儲けるための会計」(田中 靖浩:日本経済新聞社) 本の最初に「原価10万円の商品があります。この商品を9万円で売ったとしたら、 損失はいくらになりますか?」という問題が出ていた。 普通に考えれば、1万円の損失と答える所。 だが、損するとは限らないし、むしろ9万円で売った方が得する場合があるのが、 儲けるための会計「管理会計」だという。 ここで、管理会計という言葉が出てきました。 まるで、知っているかの如く、「管理会計」と書いていますが、実際には・・・ 「管理会計」とは何か、全く知りませんでした (^^;; 「それでも事務員か!」という突っ込みには、以下のように反論します。 「だって、平社員だもーん。経営に関する話は、わかんなーい」で逃げます (^^;; さて、今までの中で取り上げてきた簿記や経理の話は、通常、財務会計と言われる。 財務会計は、税務署や銀行に提出する決算書などを扱う時に使う。 では、「管理会計」とは何か。そこで、本を読んでいく事にした。 本の中に「ドンブリ勘定が当然の決算書」という文が出てくる。 簿記の仕訳・転記などを、キチンとやっているのが、ドンブリ勘定と書かれると 一瞬、腑に落ちないように思うが、本を読んでいくと、その文の意味がわかる。 売上や、売上原価や、棚卸資産にしろ、製品の種類など全く関係なく 全て「いっしょくた」にされている。  そのため、例えば、赤字体質を分析したくても、どの製品が原因なのかが 貸借対照表や損益計算書からでは、何も見えてこないという。 何もかもゴチャ混ぜだから、ドンブリ勘定だという。これで納得できた。 管理会計では、個々の製品別に損益計算書を出したりする事ができる。 個々の製品に対しての収益モデルなどを分析して、もし、赤字の製品なら 赤字の構造を分析して、生産方式を変えるか、中止するかを判断できる。 管理会計とは、自由に設定できる自分達用の会計だという。 税務署や銀行用の帳簿以外に、自分達向けの帳簿を作りましょうという事だ。 二重帳簿を聞くと「脱税の臭いが・・・」という発想になるが、 ここでは、経営分析のための、会計であって、脱税目的ではなく、 税務署や銀行に提出するため、法律の範囲内で化粧した、歪んだ帳簿ではなく 自分達が使うために、実態を正直に表した帳簿の事を言う。 さて、管理会計。名前が良くない。 英語では「管理会計」の事を「マネージメント・アカウンティング」という。 直訳すれば、管理会計だが、これだと何を意味するのか、会計学を勉強した 人でないとわからない。 わかりやすい訳を提案しておられるのは、伝説の経理マンとして著書など多数の 信越化学顧問の金児昭さんだ。 金児さんは「経営会計」を提唱されておられる。 確かに、自分達の経営に役に立てる会計なので、「経営会計」の方が合っているし 初心者が聞いても、経営に活用する会計という事が連想ができる。
わかりにくい用語は学習の障害の原因
直訳された用語は、わかりにくいのが多い。
マネージメント(Managment)の意味を英々辞典で調べると次の意味がある。
The control and making of decision in a business and similar organization
直訳すれば「会社や、それに近い組織での管理や決定を行なう事」となる。
つまり「経営」という意味だが、「管理」という意味合いが含まれているため、
「マネージメント・アカウンティング」が「管理会計」と訳された可能性がある。

日本の悪い所は、難しい訳や、難解な言葉を用いれば、権威があると
勘違いしている困ったチャンが多い。

  いくら難しい用語を知っていても、肝心の中身を理解して、使いこなせないと
意味がない。
  難しい言葉のために、無駄なエネルギーを使うよりも、わかりやすい言葉を使って、
学習しやすくすれば、無駄な時間を使わなくて良い上、知識の習得者が増えれば
それだけ日本国民の底上げにつながる。

無駄で、くだらん権威など、さっさと捨て去るべきだと思う。

  さて、この本には、なぜ、マクドナルドが安売り展開して、
一時期成功したが、その後、衰退した理由などを、わかりやすく解説している。


  さて、この不況で、値引きや価格下落の話は、よく耳にする。
  何でも値引きすれば、売れるかといえば、そうではない。
  この本には、値引きをして儲かる場合と、儲からない場合が、
わかりやすく解説されている。

  値引きをしても、儲かるのは、値引きをすると、需要の伸びが一気に増える商品で、
かつ、固定費中心の商品だという。
 
変動費中心と固定費中心の業種の損益分岐点の違いを比較
変動費中心の業種 固定費中心の業種
変動費中心の業種の場合、損益分岐点は、低い位置にある。
そのため、多少、物が売れると利益がとれる仕組みになっているが、
仕入などの変動費が売上数に比例しているため、大量に販売しても
あまり利益が上がらない点も挙げられる。

固定費中心の業種の場合、何せ固定費が大きいため、
損益分岐点をクリアするためには、多くの物を販売する必要がある。
だが、損益分岐点を越えると、一気に利益が稼げる。
それは、変動費が小さいため、大量に販売しても、、売上数が増えても
コストがかからないため、大量販売すると、利益がとれる。
裏を返せば、少しでも売上が落ちると、利益が激減する事を意味する。

  値引きをすれば、売上数が伸びる商品。
  本では、マクドナルドのハンバーガーを挙げている。
  何せ、レストランなどで外食すると、大事な夏目漱石が飛んでいく。
  だが、安いハンバーガーだと、小銭で事足りるため、不況で小遣いを減らされた
お父さん達や、お金のない若者には、支持を受ける。
  本には、吉野屋の牛丼も良い例として取り上げている。
  私は、東京へ行った時、よく吉野屋を利用する。物価の高い東京で外食すると
財布の中身が消えていくため、安くて美味しい吉野屋の牛丼はありがたい存在だ。

  
  固定費中心の業種といえば、鉄道が挙げられる。
  一人お客が増えても、走らせる電車の数は同じな上、駅構内の設備も変わらない。
もちろん、必要な敷地(線路・駅)なども変わらない。
  変動費を見れば、切符の発行と電車の電気代か、ディーゼル車なら軽油代ぐらいで、
あまり変動費は費用はかかっていない。まさに、固定費中心の業種といえる。

  ふと思った。
  値引きして、大量に売れる商品がJRにある事に気づいた。
  それは、春休み、夏休み、冬休み期間に使える「青春18切符」だ。

  1枚あたり2300円で、特急・急行には乗れない規則を除けば
その日はJRのどの区間が乗り放題できる。年齢制限などもない。
  学生時代から今も、私は青春18切符を愛用している。
  これのお陰で、東京へ2300円で行けたりする。
  まぁ、普通車から新快速までしか乗れないため、神戸から東京まで9時間かかるが、
その間、普段、読めない本を読んだりするので、時間の無駄にはならない。
  途中下車も自由なので、途中下車をして、散策を楽しむ事もある。

  どこまで乗っても2300円で、本当にJRが儲かるのかと思ってしまう。
  だが、鉄道は固定費中心で、変動費は切符の紙と、電車の電気代か
ディーゼル車の場合なら軽油代だが、あまりかからない。

  しかも、2300円とあって、安さの魅力があるので利用者も多い。
  となると、損益分岐点を越えると、一気に利益が挙げられる事になる。


 固定費中心の業種は大量販売すれば、利益が上がると書いた。
  だが、そうでない場合もある。通勤時間帯は意外と儲からないのだ。
  大量輸送だから、儲かるようだが、実は、儲からない。

鉄道会社が時差通勤を奨励している理由
どこの鉄道会社でも時差通勤を奨励して、ラッシュ緩和を呼び掛けている。

ラッシュの場合、一気に乗客が増えるため、電車の大増発を行なっている。
運転手・車掌も大量に動員される。
だが、都心部とは反対方向へ行く電車は混まないため、回送電車が目立つ。
その上、ラッシュの時間帯が終わると、そんなに車両を使わないので、
遊んでいる車両がある。車両の値段が高いだけに、ラッシュの投資はバカにならない。
ラッシュのために運転手・車掌を採用しなければならない。人件費もバカにならない。

ラッシュが緩和できれば、ラッシュのためだけの車両を用意する必要もないし、
人員も用意する必要がなくなるので、鉄道会社にとっては経費削減になる。

  固定費中心か、変動費中心か、商品の価格弾力性によって
値引きが良いのかどうか決まってくる。
  こういう観点で商売をしていかないと、儲からないという。


  本には、値引きした場合、どれくらい売上を伸ばしたらトントンになるのかについて
触れられていた。
  本の中には、経営者の方々で、10%値引きをした時、売上を10%増やせば
トントンになると誤解している人が多いと指摘している。
  ここに、一種の数学のマジックが働いている。

  原価800円の物を1000円で売れば、粗利が200円となる。
  では、10%値引きした場合、粗利は100円になる。

  取り戻すのは2倍、売上を伸ばさないと粗利がトントンにならない。
  つまり10%の値引きをしたために、2倍の売上を伸ばさないといけない。

  安易な値引きの危険性は、ここにあるという。
  だが、この危険性に気づいていない経営者が結構多い事には、思わず笑えてしまう。

  逆に、値上げして販売数が減っても、粗利は確保しやすい事を意味する。
  そういう意味では、独自路線で高級路線に走っている所は賢いと思う。
  例え、顧客数が少なくても粗利は確保しているからだ。

  税金対策のための会計(税務会計、または財務会計という)と違い、
前向きな会計だし、どうやったら儲かるのか分析できるので、役に立つ。

  「このまま会計の道に突っ走るで〜!」と意気込んだのだ。


簿記3級の試験に挑戦 さて、2004年6月13日、神戸大学で簿記の試験が行なわれた。 試験会場には、私よりも、若い人が多いのが目立った。 商業高校の生徒や、経営や商学部の大学生が受けに来ているかだ。 普段なら、女子大生のような、ピチピチギャルを見て、目の保養をしながら 試験が受けられるというエロオヤジ的発想が出てくるのだが、 この時は、そういう発想は出てこなかった。 簿記の勉強。この日のために練習をして、わからない事を徹底的に潰した。 通勤途中のスターバックスなどへ行き、最低でも1時間は簿記の勉強を行なった。 時には、オシャレな喫茶店へ行き、ケーキセットを頼んで、優雅に勉強した。 この投資はバカにならない。1万円以上は、喫茶店のために使っているのだ。 簿記の問題集だけでなく、経理や会計学や税法の本代もかかっている。 なにせ、仕訳処理で、機械的に処理を行なうのではなく、 なぜ、その処理を行なうのか、徹底的に理解するためだ。 そうでないと、いざ試験の時に、見た事もない仕訳が出てきても、 考え方を理解していれば、対処できるようになるからだ。 色々、合わせると、2万ぐらいは使っているのだ! 今度こそ、簿記3級合格をと思い、試験に臨んだのだが・・・ 合計試算表の計算が合わない!! 決算処理の部分で、仕訳を行なった後、合計試算表を作っていくのだが 何せスピードが要求される。計算が合わないというドツボにハマッてしまった (--; 電卓を叩くが、計算する度に、計算結果が違う結果に陥る。 時間がないため、焦る。そして、頭が真っ白になってしまう。 そして、あっと言う間に、試験時間が終わってしまった。 「こりゃ、アカンわ」という感じで、試験会場をあとにした。 仕訳がわからないなら、勉強で対応できるが、計算ができないとなると 今後の試験対策に頭を悩ませる。 何せ、計算は昔から大の苦手だからだ (--;; 試験から1ヶ月後、簿記の試験の結果が出た。 見事に落ちました (^^;; 試験では、仕訳処理の速度が要求されるため、速度のない私は、 試験時間が足らずに、撃沈されました。 とても会計方面のキャリアアップに進めないという感じだ (^^;; 不合格の打撃が大きかったので、会計の勉強を一旦、終わる事にした。  だが、一度、興味を持つと飽きるまで続けるのが私の性格。 税理士は無理としても、ITと会計に強い事務員を目指していくと思う。 ITと会計に強いとクビが飛んでも飯が食える! でも、道程は長いなぁと思うので、のんびり進めていくつもりです (^^)V
まとめ 今回は、番外編(?)という形で、経理を取り上げてみました。 ここで書いた以外にも、私の知らなかった話はありますが、 税法のように、どんどん中身が肥大化してしまうので、内容を圧縮しました もちろん、調べるのが大変という本音もあります (^^;; SEの方で、会計システムの構築をされておられる方、 将来、キャリアアップのため、経理を勉強を考えておられる方がいると思います。 経理を勉強する上で、2つの物事の見方ができます。 会計学的な見方 税法的な見方 会計学的な見方は、純粋に会計学の考え方で、いかに正しく 会社の収益や財産の状態を表すための物で、学問的だ。 会計学的な見方をすれば「なるほど、だからこんな仕訳になるのか」と 納得できます。 しかし、世の中、純粋な会計学的考えでは、生きていけません。 いかに、汗水たらして得た利益を、悪どい国家に搾取されるのを防ぐ 考える必要があります。 税金を巻き上げるための、もっともらしい理由(税法の考え方)を知り、 上手に税金対策を行なうかが重要になってきます。 税理士さんですら、100%把握するのは不可能なくらい複雑な税法の影響で 節税対策など、本来の会計学からズレた処理を行なっています。 社員が汗水たらして稼いだ利益を、泥棒のように巻き上げる国家的搾取から 逃れる方法として止む得ない行為でしょう。 税の問題を頭に入れて経理を考えていきますと、普段、会社で行なわれます 経理処理の内容が見えてきます。 今回、私自身の体験から、単に簿記の試験対策で仕訳処理を覚えるのではなく、 会計学的な考えと、税法的な考えを照らし合わせていく事をお勧めします。 最後の部分で、管理会計についても触れてみました。 将来、独立を考えておられる人、経営者を目指す方には、 管理会計は重要になってきますので、お勧めします。

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